日本の太陽電池出荷量は19%増、売電用途は減少も施設向けが188%の大幅成長――19年度第1四半期太陽光

太陽光発電協会が2019年度第1四半期(4〜6月)における日本における太陽電池出荷量の調査結果を発表。国内出量は前年同期比19%増の1493MWとなった。用途別では昨今のトレンドが反映される結果となった。

» 2019年08月30日 11時30分 公開
[スマートジャパン]

 太陽光発電協会は2019年8月27日、2019年度第1四半期(4〜6月)における日本における太陽電池出荷量の調査結果を発表した。それによると、国内と海外への出荷を合計した総出荷量は前年同期比15%増の1584.9MW(メガワット、モジュール出力ベース)となった。海外への出荷量は同24%減の91.6MWとなったものの、国内出荷が同19%増の1493MWとなり、全体の出荷量をけん引した形だ。

2019年度第1四半期(4〜6月)の出荷量 出典:太陽光発電協会

 総出荷量1584.9MWのうち、国内で生産されたものは前年同期比34%減の234.6MW、海外生産は同32%増の1350.3MWとなった。なお、日本メーカーのみの出荷量は同11%増の850.6MWで全体の約54%を占めるが、国内生産は同34%減の234.6MW、海外生産は同49%増の616MWとなっており、国内企業においても海外生産比率が高まる傾向が続いている。

日本メーカーの出荷量 出典:太陽光発電協会

 モジュールの性能別出荷量では300W(ワット)以上が879.2MWで、総出荷量の55.4%を占めた。続いて200W以上300W未満が589.2MWで37.1%、100W以上200W未満が103.9MWで6.6%となっている。

モジュールの性能別出荷量 出典:太陽光発電協会

住宅・工場・オフィスなどがけん引

 2019年度第1四半期の国内出荷量を用途別で見ると、昨今のトレンドがうかがえる。売電を目的とした発電事業用途の出荷量は649.6MWで、前年同期比10%減となった。一方でオフィスや工場、学校、公共施設など向け(500kW未満の地上設置を含む)の一般事業用途は同88%増の562.6MWとなり、大きく出荷量が伸びているのが特徴だ。なお、住宅向けも280.3MWで同19%増となった。

モジュールの用途別国内出荷量 出典:太陽光発電協会

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.