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» 2019年10月29日 07時00分 公開

自然エネルギー:「EV×太陽光」で若者の地元離れを防げ! 岐阜県で“蓄電池をシェア”する新事業がスタート (1/3)

太陽光発電と電気自動車を活用し、地元企業の人材確保にも貢献ーー。岐阜県多治見市でこうした再エネの普及と地域の課題解決を目的としたバッテリーシェアリング事業がスタート。その取り組みの様子をレポートする。

[廣町公則,スマートジャパン]

 岐阜県多治見市で始まった“バッテリーシェアリング”という取り組みが、いま全国から注目を集めている。バッテリーシェアリングとは、「電気自動車(EV)のレンタルサービス」「太陽光発電設備付きカーポート」「新電力事業」の3つをパッケージにした、これまでにないビジネスモデルだ。それは、地方都市に共通する地域課題を、ビジネスを通して解決する取り組みでもあるという。

地元企業がEVをレンタルし、新入社員に貸与

 バッテリーシェアリング事業を手掛けるのは、多治見市で新電力事業「たじみ電力」を運営するエネファント。同社はもともと、設立以来、太陽光発電設備の販売・施工を行ってきた地域エネルギーベンチャーだ。2019年4月から、「働こCAR」という愛称で、バッテリーシェアリング事業をスタートした。

 バッテリーシェアリング「働こCAR」のシステムはこうだ。まず、エネファント(たじみ電力)が、若者を雇う地元企業と、1台当たり月額3万9800円でEVのレンタカー契約を結ぶ。同時にエネファントは、その企業の駐車場に、太陽光発電設備とEV充電器を備えたソーラーカーポートを無料で設置する。契約を結んだ企業は、新入社員を対象に、レンタルしたEVを貸与する。EVを貸与された新入社員は、そのクルマを通勤や休日に使い、保険料を含むEV使用料として月額1万9800円を負担する仕組みだ。

太陽光発電設備とEV充電器を備えたソーラーカーポート

 ソーラーカーポートで発電した電気は、EVの充電に使われるとともに、たじみ電力の小売電力事業の電源としても用いられる。また、EVのバッテリーに蓄えられた電気は、状況に応じて、カーポートが設置された企業の電力としても活用される。「働こCAR」は、再生可能エネルギーの地産地消を可能にし、地元企業、新入社員、地域社会それぞれにメリットをもたらす取り組みとなっているのだ。

バッテリーシェアリング「働こCAR」のレンタカーシステム
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