太陽光発電の第5回入札は最低価格10.99円に、バイオマスは落札者ゼロ法制度・規制

太陽光発電の第5回入札の結果が公表された。募集容量約416.2MWに対し、落札件数の合計は27件、39.8MWの落札にとどまった。最低落札価格は10.99円/kWhだった。一方、第2回を迎えたバイオマス発電の入札は、落札者ゼロとなっている。

» 2020年01月24日 07時00分 公開
[スマートジャパン]

 低炭素投資促進機構は2020年1月20日、「再生可能エネルギーの固定買取価制度(FIT)」に基づいて太陽光発電とバイオマス発電の買取価格を決める入札の結果を公表した。第5回となる太陽光発電の入札は、募集容量約416.2MW(メガワット)に対し、落札件数の合計は27件、39.8MWの落札にとどまった。最低落札価格は10.99円/kWhだった。一方、第2回を迎えるバイオマス発電の入札は、落札者ゼロとなっている。

 現在、太陽光発電は新規開発となる規模500kW以上の事業については、FITによる買取価格の決定を入札制度で決める事になっている。第2回入札から入札の上限価格は非公開で行われれる仕組みになっているが、第5回入札の上限価格は13.00円/kWhで、前回よりさらに1円の引き下げとなった。

太陽光発電の第5回入札における落札者の一覧 出典:低炭素投資促進機構

 第5回入札は、参加資格審査のために提出された事業計画数の合計は110件(合計出力容量410.5MW)で、この中から入札資格を得たのは88件(同324.2MW)だった。応募容量の合計が募集容量を下回る入札となったが、上限価格の13.00円/kWhを超える入札が多く、実際の落札件数は27件(同39.8MW)となったようだ。

 なお、第5回入札の最低落札価格は10.99円/kWh、加重平均落札価格は12.57円/kWhだった。なお、最低落札価格の10.99円/kWhは、第4回入札で最も安かった10.50円/kWhを上回った。最低落札価格が更新されなかったのは、太陽光発電の入札制度が始まって以降、今回が初となる。

バイオマス第2回は落札者ゼロに

 バイオマス発電は、出力1万kW以上の一般木材等によるバイオマス発電設備および液体燃料によるバイオマス発電設備について、新規案件は入札で買取価格を決めることになっている。太陽光発電と同様に、入札上限の価格は非公開でスタートする仕組みだ。

 第2回を迎えた今回の入札は募集容量が120MW、入札上限価格は19.60円/kWhだった。参加資格の審査のために提出された事業計画数20件で、入札資格審査を通過した件数が4件。この中から3件、合計4.48MWの入札があったが、上限価格を下回る入札がなかったため、落札者ゼロとなった。なお、3件の加重平均入札価格は20.55円となっている。

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