太陽光の「完全自家消費」に対応する新型パワコン、NTTスマイルが販売開始太陽光

NTTスマイルエナジーが太陽光発電の完全自家消費に対応するオムロン製新型パワコンの販売を開始。遠隔監視システム「エコめがね」と組み合わせることで、効率的に太陽光発電の自家消費が行えるという。

» 2020年05月28日 08時30分 公開
[スマートジャパン]

 NTTスマイルエナジーは2020年5月25日から売電を行わない自家消費型太陽光発電設備に対応したオムロン製パワーコンディショナー「KPW-A-2」の販売を開始した。「エコめがね自家消費RSパワコンセット」の新ラインアップとして追加する。

エコめがね自家消費RS+KPW-A-2セット 出典:NTTスマイルエナジー

 発電コストの低下により、太陽光発電などの電力を売電ではなく、自家消費で活用するケースが増え始めている。ただ、こうした「完全自家消費型」を行う太陽光発電の場合、発電量が消費量を上回ることによる系統への逆流を防ぐために、消費電力に対して発電電力を約10%以上抑制するように設定することが一般的で、太陽光の電力を最大限活用することは難しかった。

 オムロンが新たに開発したパワーコンディショナーKPW-A-2ではこうした完全自家消費に対応するモデルとして、消費電力に高速・高精度に追従して発電電力を制御することで、従来抑制していた発電電力の上限を、消費電力に対して最大で99%程度まで高められるのが特徴。低圧受電から高圧受電での単相負荷に加え、三相負荷に対する負荷追従制御が可能で、太陽光パネルベースで10〜100kWまでの完全自家消費に対応する。

 さらに、逆電力保護継電器(RPR)やコントローラーなどの周辺機器の機能を内蔵することで機器構成数を最小化している。

「KPW-A-2」による完全自家消費のイメージ 出典:NTTスマイルエナジー

 NTTスマイルエナジーではこのKPW-A-2を太陽光発電の遠隔監視システム「エコめがね」と組み合わせたサービスとして販売を開始する。同社では今回の販売を完全自家消費向けサービスの第1弾と位置付けており、今後第2弾としてオムロン製パワコン以外にも対応した負荷追従制御サービスを、第3弾として2020年夏に、逆潮流防止に対応した新型エコめがね機器をリリースする計画。

 さらに、2020年冬には、地域活用電源や競争電源など、新たなエネルギー関連制度に対応した新しいエコめがねWEB画面を提供する予定としている。

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