太陽光の「完全自家消費」を実現する保護継電器、オムロンが2021年に販売へ太陽光

オムロン ソーシアルソリューションズは2020年11月4日、小売店や中小規模の工場などで、事業者が太陽光発電を完全自家消費するシステム向け保護継電器「KP-PRRV」を2021年2月に発売すると発表した。

» 2020年11月05日 07時00分 公開
[スマートジャパン]

 オムロン ソーシアルソリューションズは2020年11月4日、小売店や中小規模の工場などで、事業者が太陽光発電を完全自家消費するシステム向け保護継電器「KP-PRRV」を2021年2月に発売すると発表した。

保護継電器「KP-PRRV」 出典:オムロン

 高圧の太陽光発電による電力を売電せずに完全自家消費する場合、電力系統に電気を流す逆潮流を防止する逆電力継電器や、地絡過電圧継電器」などの保護継電器、停電時に備えるバックアップ電源などの多くの機器が必要になる。太陽光発電の自家消費ニーズが高まる一方、これらの設置コストの削減や停電時間内での作業効率化、省スペース化が導入の課題となっているという。

 KP-PRRVはこうした課題に向けた新製品で、高圧受電での完全自家消費に必要な逆電力検知機能、地絡過電圧検知機能、バックアップ電源、電力計測機能を一つにまとめ小型化を図った。外形寸法は高さ138?×横149?×奥行き69.5?、本体重量は0.8kg以下で、これは設置容積を従来比85%削減したことになるという。

 また、従来必要であった各機器間の複雑な配線を専用パワーコンディショナー「KPW-A-2」に接続する通信線一本に集約し、設置工数の削減も図った。

 同社が2020年夏に発売した専用パワーコンディショナーKPW-A-2は、完全自家消費専用モデル。今回発表したKP-PRRVと組み合わせることで、高圧受電の施設において最小の機器構成で、施設の消費電力に対して99%の精度で追従発電が行い、完全自家消費システムの構築が可能になるという。

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