太陽光で「発電する道路」を駐車場に、「ネット・ゼロ・エネルギー・パーキング」実現へ太陽光

駐車場運営を行う日本パーキングが、太陽光路面発電パネルの開発などを行う1MIRAI-LABO(東京都八王子市)と資本業務提携契約を締結。運営する駐車場に太陽光路面発電パネルを導入し「ZEP(ネット・ゼロ・エネルギー・パーキング)」の実現を目指すという。

» 2022年02月18日 11時00分 公開
[スマートジャパン]

 東京建物グループの日本パーキングは2022年2月16日、太陽光路面発電パネルの開発などを行う1MIRAI-LABO(東京都八王子市)と資本業務提携契約を締結したと発表した。運営する駐車場に、MIRAI-LABOの太陽光路面発電パネルを導入し「ZEP(ネット・ゼロ・エネルギー・パーキング)」の実現を目指すという。

太陽光路面発電パネルの写真 出典:日本パーキング

 日本パーキングは2021年12月末時点で、全国1861カ所で駐車場の運営を行っている。東京建物グループは、脱炭素社会の実現に向けて、温室効果ガス排出量削減の中長期目標を設定しており、2030年度までに40%削減(2019年度比)、2050年までにネットゼロを目指している。

 MIRAI-LABOは太陽光路面発電パネル、リチウムイオンバッテリーの無瞬断切替技術、LED用リフレクター照明技術を軸として、さまざまな省エネ環境製品の開発を行うとともに、中古EVバッテリーの劣化診断およびリユース製品の開発などを手掛けている。

 同社が開発している太陽光路面発電パネルとは、道路面に設置し、その上を人や車が通行可能な太陽光パネル。現在、研究開発中の技術で実証検証の段階にあるが、40tクラスの特殊車両による耐久試験などをクリアしているという。今後は全国での実証検証を重ね、量産および事業化を計画している。

 両社は今回の資本業務提携を通じ、MIRAI-LABOの太陽光路面発電パネルを、日本パーキングの運営駐車場に実装することを目標に、2022年春から実証実験に取り組む。実証は、八王子市内の立体駐車場および平面駐車場の2カ所で実施する計画。

「ZEP(ネット・ゼロ・エネルギー・パーキング)」のイメージ 出典:日本パーキング

 今回の取り組みを通じて、日本パーキングでは今後、消費する年間のエネルギー収支をゼロにできるZEPの実現を目指す方針だ。

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