中規模の自家消費太陽光を低コスト化、安川が三相200V級パワコンの新製品太陽光

安川電機は2023年1月11日、産業用低圧・高圧向け自家消費特化型の太陽光発電用パワーコンディショナーの新製品「Enewell-SOL P3A」(25kw、三相200V級)を、同年3月1日から日本で販売すると発表した。

» 2023年01月18日 19時00分 公開
[スマートジャパン]

 安川電機は2023年1月11日、産業用低圧・高圧向け自家消費特化型の太陽光発電用パワーコンディショナーの新製品「Enewell-SOL P3A」(25kw、三相200V級)を、同年3月1日から日本で販売すると発表した。

新製品の「Enewell-SOL P3A」 出典:安川電機

 新製品は中規模太陽光発電の自家消費用途に特化したモデルで、200V級では最大クラスの出力となる25kWの仕様とした。自家消費機能や自立運転機能を搭載した「多機能品」と、必要十分な機能に絞った「標準品」の2つの機能のラインアップを展開する。多機能品については、逆潮流を防止するために必要な自家消費の機能を内蔵している。また、グリッドコード新要件にも対応しており、2025年4月以降の利用も可能だ。

 200V級かつ既存の受電設備(変圧器)に接続可能な配線方式を採用し、自家消費に必要な独自の制御機能をパワーコンディショナに内蔵。そのため、最小限の設備投資で最大限発電電力を活用できる自家消費型太陽光発電を実現できるという。

新製品の「Enewell-SOL P3A」のシステム構成イメージ 出典:安川電機

 壁掛け設置や重塩害エリアへの導入にも標準対応となっており、密閉構造の採用により従来製品と比較して静音性も高めた。設置環境による制限を受けづらく、最小限の施工費用で設置が可能だという。自然空冷方式の密閉構造を採用し、外部ファンがないためメンテナンスコストの削減にも寄与するとしている。

 また、今回のモデルから新たに専用の通信用デバイスとなるゲートウェイもオプション販売し、これにより同社のクラウドサービス「EneLeaf Cloud」との連携も行えるようにした。スマートフォンなどのスマートデバイスからパワーコンディショナの遠隔操作やモニタリングが可能となり、初期設定や試運転調整、運転および保守の効率化に貢献するという。

 新製品の外形寸法は、W:875mm×H:525mm×D:300mm、重量は約55〜57kg、変換効率96%。入力回路は8回路(2 回路/MPPT×4 MPPT)で屋内外の設置に対応し、保護等級はIP55相当。価格はオープン。

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