“太陽光発電する道路”で電動自転車を充電、長野県上田市で実証実験太陽光

東亜道路工業が販売する太陽光発電舗装システム「Wattway Pack」が、バイクシェアの実証実験に採用。舗装路面で発電した電力を、電動アシスト自転車に活用するという。

» 2023年01月11日 07時00分 公開
[スマートジャパン]

 東亜道路工業は2022年12月26日、長野県上田市で同社が販売する太陽光発電舗装システム「Wattway Pack」の施工を行ったと発表した。エヌ・ティ・ティ・コムウェアがドコモ・バイクシェアなどと共同で実施する実証実験に採用されたもので、発電した電力は電動アシスト自転車に活用されるという。

 Wattway Packは、フランスの道路会社であるColas社とフランスの国立太陽エネルギー技術研究所(CEA-INES)が共同して開発した、路面に直接設置できる太陽光発電パネル(Wattway)と、蓄電池を組み合わせた小規模の独立電源システム。発電した電力を蓄電することにより、照明施設、監視カメラ、電動モビリティの充電、通信設備の電源として利用が可能であり、被災時には非常用電源として活用できる。

 Wattway1枚当たり最大発電能力は125Wp、重量は5.5kg。特殊な接着剤により舗装面にそのまま貼り付けることが可能であり、フランス国内では大型車による実証実験で耐久性も証明されているという。

長野県上田市の実証に導入したWattway Pack 出典:東亜道路工業

 今回採択された長野県上田市の実証においては、Wattwayを6枚、合計出力750W、蓄電容量は2688Whのシステムを設置した。発電した電力は、一度蓄電池にためた後、非接触充電対応のサイクルポートを通じて電動アシスト自転車のバッテリーに供給される。路面に設置する太陽光パネルをシェアサイクルの充電に活用するのは、全国初の試みとしている。

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