グリーンエネルギー市場が急成長、2035年度に国内2兆円規模に拡大の見通し：電力供給サービス

調査会社の富士経済がグリーンエネルギー市場に関する調査結果を発表。脱炭素化の流れを受けて市場は急成長し、2035年度には2兆円規模を突破すると予測している。

[スマートジャパン]

　調査会社の富士経済は2023年2月20日、電力・ガス小売分野におけるグリーンエネルギー市場規模に関する調査結果を発表した。

　今回の調査の対象となっているのは、再生可能エネルギーにより発電された電力、環境価値証書などを活用して実質CO2フリーとみなすグリーン電力、供給に至るまでの温室効果ガスをクレジットでオフセットしたカーボンニュートラルLNGとなっている。

　これらのグリーンエネルギー市場の2022年度の市場規模は3419億円で、これは前年度比2.4倍の成長となる。ニーズの拡大とともに、LNGをはじめとする石炭、石油など燃料の価格高騰による販売単価の向上が反映されたかたちだ。

グリーンエネルギー市場の推移予測　出典：富士経済

　市場の拡大は今後も続き、RE100やESG投資など社会的な環境価値への意識の高まりや政策などによってグリーンエネルギーの提供事業者が増加する見通しで、2035年度の市場は2021年度比16.3倍の2兆2757億円と予測。その内訳は、グリーン電力は1兆9459億円、カーボンニュートラルLNGは3298億円で、ガス小売に占める割合が10％を超える見通しとしている。