企業のGX(グリーントランスフォーメーション)の加速を目的に創設された「GXリーグ」。いよいよ2023年4月から企業間の自主的な排出量取引制度「GX-ETS」の試行期間が始まる。このほど公開されたGX-ETSにおける各種制度・ルールの概要をまとめた。
企業のGX(グリーントランスフォーメーション)実現のために開始されたGXリーグには、現在679社が賛同しており、そのCO2排出量合計は日本のCO2排出量の4割以上をカバーする規模となっている。
GXリーグでは自主的な排出量取引制度として、2023年4月から「GX-ETS」を開始する。GX-ETSでは2023年度〜2025年度の3年間を第1フェーズ(試行期間)と位置付けており、今後段階的な発展を予定している。
GXリーグ事務局は、2023年2月にGX-ETS第1フェーズのルールを公開したので、本稿ではその概要をお伝えする。
GX-ETSはあくまで自主的な仕組みであるが、GXリーグ参画企業はすべてGX-ETSに参加することとなる。従来からの「賛同企業」は脱退表明しない限り、そのまま「参画企業」へ移行するほか、GXリーグでは新たな参画企業の募集も行っている。
参画企業のうち、2021年度の温室効果ガス(GHG)国内直接排出量が10万t-CO2e以上の企業は「Group G」、それ未満の企業は「Group X」と分類される。
「Group G」は、プレッジ(自主的な目標設定)、実績報告、取引実施、達成状況の公表などが必須であるのに対して、「Group X」では取引実施は任意とされるなどの違いがある。
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