異なる太陽光パネルの同時接続にも対応、拡張も容易な住宅用蓄電システムスマートエネルギーWeek 秋 2023

中国に本社を構えるパワコン・蓄電池メーカー、SolaX Powerは「スマートエネルギーWeek秋2023」に出展し、自家消費に特化した住宅用ハイブリッド蓄電システムを披露した。

» 2023年09月29日 06時00分 公開
[廣町公則スマートジャパン]

 「スマートエネルギーWeek 秋 2023」(9月13日〜15日/幕張メッセ)において、SolaX Powerは、住宅用ハイブリッド蓄電システム「J1ESSシリーズ」を展示した。同シリーズは、逆潮流防止システムを内蔵した自家消費特化型のハイブリッド蓄電システム。1つの筐体に蓄電池(5.8kWh)とハイブリッドパワコンが内蔵されており、既存の太陽光発電設備を生かして簡単に自家消費システムを構築することができるという。

SolaX Powerの住宅用ハイブリッド蓄電システム「J1ESSシリーズ」

パネルを選ばず、拡張性も高い

 幅広い入力条件に対応し、太陽光パネルのメーカーにしばられることもない。単結晶シリコン/多結晶シリコン/薄膜シリコンなど、異なる種別のパネルを同時接続することも可能だ。MPPT2-3回路の独立した太陽電池ストリング入力回路を標準装備し、遮へい物により影がかかった場合でも、それぞれに最大の発電量を得ることができる。発電した電力は、「電力バランス調整機能」により、電力会社からの買電量を極力減らせるよう運用されるという。

 同システムは、家族構成やライフスタイルの変化にも柔軟に対応する。蓄電池単体をプラス2台まで追加設置することが可能であり、蓄電容量を5.8kWh→11.5kWh→17.3kWhと容易に増やすことができるのだ。

停電時の使い勝手も重視

 非常用電源としての役割も重視されている。停電時自動運転切替機能に加え、蓄電容量が少ない時に停電が起こるリスクに備えて、ためた電気を使い切ることがないよう「非常用エネルギー残量値」を自由に設定できるようになっている。蓄電容量が設定された残量値に達すると、放電を自動で停止。残量値の設定を下げると、再び放電が開始され、電気を使えるようになる。家全体に電力を供給する全負荷にするか、特定の機器のみに電力を供給する特定負荷にするか、電力の供給先を任意に設定することも可能だ。

 同社は、中国・欧州・米国を中心に世界130カ国以上で展開するパワコン・蓄電池メーカー。2012年の創業で、現在の年間総生産量は30GWに達する。特に中国における蓄電システムの開発および販売実績では、歴史ある1社として知られている。

 日本市場向けには、2020年より住宅用蓄電システムの販売を開始した。本年度は、人員やサービス体制も拡充し、「J1ESSシリーズ」の本格展開を狙う。

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