ファーウェイが自動車業界で存在感を高めている。次世代自動車の標準装備とも目される“自動運転システム”において、世界の先頭を競っている。ファーウェイ本社のある深センで、ハンズフリーのスマートカーに乗った。
ファーウェイの“自動運転システム”を搭載したクルマに、中国で試乗する機会を得た。乗ったのは、同社が中国の自動車メーカー・賽力斯集団と共同で開発したハイブリッド車「AITO」の助手席。ファーウェイ本社のある深センの街中を、一般のクルマに交じって走ってもらった。
特別に用意された道路ではなく、混みあった平日午後の一般道だ。「目的地を指定しておけば、信号はもちろん、急な飛び出しにも対応し、安全に辿り着くことができる」というが、必ずしもマナーが良いとはいえないクルマやバイクも走るなか、若干の不安は否めない。しかし、その心配は杞憂に終わった。運転手は“ハンズフリー”をアピールしようとあえて手放しで走行していたが、慌ててハンドルを握るような場面もなく、安心して市内クルーズを満喫できた。
日本では、ファーウェイとクルマを結び付けて考える人は少ないだろう。しかしファーウェイは、これからのクルマに欠かせない自動運転システムにおいて、世界的にも注目を集める一社となっている。
深センにある同社ショールームには、スマートフォンやタブレットと並んでクルマが展示されており、現地では市民の間でも急速に認知度が高まっているのが分かる。訪れたショールームには、試乗した「AITO」の他、同じく中国の自動車メーカー・奇瑞汽車との共同ブランド「LUXEED」のEVが置かれ、注目を集めていた。もちろん、そのクルマにも自動運転システムが実装されている。
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