コスモ石油、積水化学工業、朝日エティックの3社がフィルム型ペロブスカイト太陽電池の導入実証を開始。曲面を持つ設備や、耐荷重負荷の小さい屋根などに導入し、施工に関するノウハウや発電性能の検証を行う狙い。
コスモ石油、積水化学工業、朝日エティックの3社は2024年7月19日、フィルム型ペロブスカイト太陽電池をサービスステーション屋根および事業所のタンク壁面に設置するための共同実証実験を開始すると発表した。コスモ石油中央研究所(埼玉県幸手市)と朝日エティック東京工場(埼玉県加須市)で実証を開始した。
ペロブスカイト太陽電池は、軽量かつ柔軟に製造可能という特徴を持ち、ビルの壁面や耐荷重の小さい屋根、あるいは車体などの曲面といった、さまざまな場所に設置できる次世代太陽電池として注目を集めている。
今回の3社の実証では、積水化学工業が開発に取り組むフィルム型ペロブスカイト太陽電池を導入する。各施設にある設備の「壁面」に設置し、その性能を検証するのが目的だ。
コスモ石油中央研究所のタンク壁面に導入する実証では、垂直曲面設備への設置・施工方法の検証と発電データの測定を目的とする。もう一方朝日エティック東京工場のモデルサービスステーション屋根では、耐荷重の小さい屋根への設置・施工方法の検証と発電データの測定を行う。それぞれ実証は2024年7月から1年間の予定となっている。
3社では今後、今回の実証で得られた結果を、全国の耐荷重が少ない屋根や垂直曲面設備などへも展開することで、ペロブスカイト太陽電池を用いた再エネの導入の拡大とカーボンニュートラルへの貢献を目指すとしている。
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