四国電力、東京農工大学大学院工学研究院、RING-e、伊方サービスの4者は2024年9月から微生物燃料電池に関する実証試験を開始する。
四国電力、東京農工大学大学院工学研究院、RING-e、伊方サービスの4者は2024年9月から微生物燃料電池に関する実証試験を開始する。
微生物燃料電池は発電菌と呼ばれる微生物の働きにより、有機物を分解処理すると同時に電力を生み出す仕組み。発電菌とは、有機物を分解する際に電子を放出する性質を持つ微生物の総称で、代表的なものとして、ジオバクター菌やシュワネラ菌がある。微生物燃料電池は、発電菌が放出した電子が土壌に差し込んだ負極に集められ、接続されたセンサーなどを通じて正極に移動する際に電流が流れる仕組みだ。
発電菌は自然界の土壌に広く存在しており、排水の汚泥処理分野での活用をはじめ、電源のない屋外でも電力を生み出せる新たなクリーンエネルギーの創出方法として注目されている。
今回の実証に参加する東京農工大学も発電菌を利用した微生物燃料電池の研究開発を進めており、RING-eは同大学発のベンチャー企業。微生物燃料電池の商用化・実用化に向けた研究開発に取り組んでいる。
今回の実証試験では、四国電力、東京農工大学、RING-eが連携して、伊方サービスが運営する愛媛県八幡浜市・伊方町のみかん園地に微生物燃料電池を設置し、実際の農地における発電状況を確認する。
四者は、今回の実証結果を踏まえ、微生物燃料電池を電源とした気温や土壌水分量等を計測するセンサーや農場をモニタリングするカメラなどを設置し、農業のスマート化・省力化に取り組むとともに、防災などさらに幅広い分野での活用を目指す方針だ。
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