シャープ製の家庭用蓄電池を遠隔制御、東京電力らがデマンドレスポンス実証エネルギー管理

東京電力とシャープが家庭用蓄電池を利用したデマンドレスポンスの実証実験を開始した。

» 2024年12月29日 10時00分 公開
[スマートジャパン]

 東京電力ホールディングス、東京電力エナジーパートナー、エナジーゲートウェイシャープエネルギーソリューションの4社は2024年12月27日から、シャープ製の家庭用蓄電池を遠隔制御するデマンドレスポンスの実証実験を開始した。

 昨今、気温上昇などによる急な電力の需要増加や発電機のトラブルなどによる供給力の低下により、電力需給がひっ迫するケースが相次いでいる。また、電力需給状況に応じて太陽光発電などの出力制御を実施するケースも全国的に広がっている。こうした中、電力需給バランスを維持するために、電力供給量の変動に応じて、電力需要量を抑制・創出する必要性が高まっている。

 今回の実証はこうした家庭用蓄電池を用いた電力需給における「調整力」の創出を目的としたもの。調整力の創出にあたり、実証では分散型エネルギーの相互接続を容易にする情報通信基盤「Public Power HUB(PUB)」を採用。PUBは電気通信事業などを展開するEX4Energyが提供するエネルギー機器相互接続サービスで、メーカーごとに異なる通信方式を最適に調整することができ、電力会社から複数のメーカーに対してより効率的に機器制御指示を行うことが可能になるという。

実証実験のイメージ 出典:東京電力ホールディングス

 実証ではシャープのクラウドベースのホームマネジメントエネルギーサービス「COCORO ENERGY」と連携する同社製の家庭用蓄電池を、PPHを通じて遠隔制御し調整力の創出量や応答性などを検証する。今回は東京電力エナジーパートナーがモニター募集を行い、8ユーザー、合計8台の蓄電池を接続する。なお、クラウド連携された蓄電池をPPHに接続するのは初めての試みになるという。

 実証期間は2024年12月27日から2025年3月31日を予定している。

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