トヨタが新型燃料電池システムを公開。耐久性や燃費性能を高めた他、新たに商用車などの大型向けのラインアップを拡充した。
トヨタ自動車(以下トヨタ)は「H2 & FC EXPO【春】〜第23回 水素・燃料電池展〜」(2025年2月19〜21日、東京ビッグサイト)に出展し、新型燃料電池システムを公開した。
今回発表した燃料電池システムは、同社の中では第3世代に相当するモデルとなる。トヨタは2014年に燃料電池車「MIRAI(ミライ)」を発表し、2019年からは燃料電池システムの外販をスタート。これまではMIRAIなどの乗用車向け、定置用や鉄道、船舶などでの利用を想定した汎用向けの2つを展開していたが、今回の第3世代からは大型商用車向けのラインアップを追加した。
新型燃料電池システムは耐久性能を同社比で2倍に高めた。大型商用車向けのモデルの耐久性と出力はディーゼルエンジン同等水準であり、小型化を図ったことで多くの車種に展開が可能としている。
燃費性能についても同社比で1.2倍に引き上げたことにより、航続距離を約20%伸ばせるという。また、コストについてもセル設計や製造プロセスの改善により、大幅に削減するとしている。
トヨタではこの新型燃料電池システムについて、2026年以降に日本や欧州、北米、中国などの市場に投入する計画だ。
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