LIXILがロールスクリーン状の屋内設置型太陽光発電設備「PVロールスクリーンシステム」を製品化。2025年6月から受注を開始する。
LIXILは2025年4月14日、ロールスクリーン状の屋内設置型太陽光発電設備「PVロールスクリーンシステム」を開発し、同年6月から受注を開始すると発表した。グループ会社のLIXILリニューアルを通じ、公共施設および法人向けにまずは関東エリアで販売を開始し、順次展開エリアを広げていくとしている。
PVロールスクリーンシステムは、窓の室内側から後付設置できるロールスクリーン状の太陽光発電設備。薄膜シリコンタイプの太陽光パネルを封止材などで挟み込み、巻取りが可能なシステムとして構成した。発電だけでなく給電機能(USB Type-C)も備えている。施工は電気工事不要で取り付けが可能で、ビルの外壁や窓面に設置される建材一体型太陽光発電設設備(BIPV)の導入が難しい既築ビルの脱炭素化にも有効だという。
独自構造採用により、夏場は日差しを遮ることで隙間からの眩しさや暑さを軽減し、冬場は断熱性の向上にも寄与するという。LIXILによると、PVロールスクリーンシステム1枚につき、1日で最大スマホ9台、またはPC3台分を発電可能で、災害時のレジリエンス対策としても活用できるとしている。なお、ファブリック仕様とスケルトン仕様の2種類を展開する予定だ。
PVロールスクリーンシステムはLIXILが2022〜2023年にNEDOの助成事業(課題設定型産業技術開発費助成事業)の支援を受けて開発。2024年3月には福岡県宗像市と協定を結び、市内の施設3カ所で実証実験を行った他、自社施設での検証も行い、製品化に向けた準備を進めてきた。発表して以降、製品化の要望が多数寄せられ、今回の受注開始に至ったという。
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