リコー、リコージャパン、東京都はペロブスカイト太陽電池を搭載した庭園灯の実証実験を開始した。
リコーとリコージャパンは2025年8月20日、東京都とともに、ペロブスカイト太陽電池の実証事業を開始すると発表した。東京都渋谷区にある「東京体育館」にペロブスカイト太陽電池を搭載した庭園灯を設置し、屋外環境での発電量や耐久性などの特性データを収集する。
ペロブスカイト太陽電池は、軽量化が可能で、照度の低いエリアや垂直設置でも効率よく発電できるという特徴がある。今回の実証ではこのペロブスカイト太陽電池を搭載した庭園灯を、敷地内に35本設置した。
庭園灯はペロブスカイト太陽電池の搭載により、電力を得るための配線工事が不要となり、設置エリアの自由度が高くなるメリットがあるという。日中に発電した電力は蓄電池にためておき、夜間にLEDを点灯させる。災害時には足元誘導灯としても活用可能だ。
実証期間は、2025年12月までの約4カ月を予定している。なお、こ庭園灯は実証期間終了後も継続して設置する予定で、この場合にはペロブスカイト太陽電池を搭載した庭園灯の日本初の実装事例になるとしている。
なお、この実証事業は2024年10月に東京都より採択を受けた開発事業者向け支援事業の一環として実施するもの。東京都は「Airソーラー」という名前を用いてペロブスカイト太陽電池の普及に向けた取り組みを推進している。
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