富士経済は2026年4月6日、太陽光発電システムの導入手法である「PPA(電力購入契約)サービス」に関する市場調査結果を発表した。
富士経済は2026年4月6日、太陽光発電システムの導入手法である「PPA(電力購入契約)サービス」に関する市場調査結果を発表した。それによると、国内の同市場は2040年度までに2024年度比で5.7倍に拡大する見通し。2025年度の同市場は887億円、内訳はオンサイト型PPAが740億円、オフサイト型PPAが147億円を見込む。2040年度は4282億円、内訳はオンサイト型PPAが2926億円、オフサイト型PPAが1356億円と予測している。
今回の調査では太陽光発電のPPAモデルとリース、割賦などによる「初期費用ゼロモデル」を対象とした。PPAモデルはPPA事業者の需要家への売電収入と電力会社への余剰売電収入、リースは太陽光発電システムの利用料金を対象としている。
PPA市場は、需要家自身の敷地内にPPA事業者が太陽光発電システムを設置するオンサイトPPAと、需要家の敷地外に発電事業者が太陽光発電システムを設置するオフサイトPPAに大別される。現在はオンサイトPPAが先行しており、市場の8割以上を占める。主に住宅や商業施設、工場の屋根に太陽光発電システムを設置するモデルであり、自家消費や売電目的で設置が増加してきた。2025年度時点では未設置の物件が多いが、初期費用ゼロが魅力となり導入は増加傾向にある。
非住宅向けは、近年案件が増加して市場成長が続いている。新築物件の太陽光発電システム設置が義務付けられている地域もあり、初期費用ゼロのPPAが選ばれることが多い。オンサイトPPAでは中小規模の需要家も多いが、電気料金の高騰や地域ごとの補助金政策が導入を後押ししており、今後も市場の伸びが予想される。
住宅向けは、新築住宅を中心に導入が進展。物価高などによる住宅取得費の増加を背景に、初期費用を軽減できるこの事業モデルの需要が増す傾向にあるという。また、2025年度頃から新築住宅への太陽光発電設置が義務化された地域もあり、地方自治体などによる補助金政策も増加を後押ししている。将来的にも自家消費を目的に導入が進み、市場が拡大していく見通し。
オフサイトPPAは、2024年度頃から案件増加が加速している。需要家の敷地や建物に頼るオンサイトPPAのみでの導入拡大には限りがあるため、中長期的に遊休地を活用した野立案件の設置が増加し、2040年度にはオフサイトPPAが市場の約3割を占めると予測する。現状、メガワット級に適した土地での案件開発は一巡しつつあるが、小規模な低圧野立案件を一つにまとめるバルク開発など、資本力のある事業者が案件開発に力を入れることで今後高い伸びが期待される。また、環境価値の需要増加とそれに伴う環境価値証書等の価格上昇により、需要家が環境価値だけを購入するバーチャルPPAのニーズも高まる見通しとした。
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