現在の国内鉄鋼需要は約4,300万トンであり、2030年度時点で大型革新電炉から供給される490万トンのグリーン鉄に対する円滑な需要創出が求められる。
国内最大の鉄の需要先である自動車では、クリーンエネルギー自動車導入補助金が適用されており、「環境負荷(CFP)が低い鋼材、GX推進に向けた鋼材の導入に計画的に取り組む」社には、補助金を最大5万円加算する措置を2025年度から開始し、2026年度からは、グリーン鉄の導入実績が評価の基準として追加された。
また建築分野に対しては、建築物省エネ法の改正により、建築物ライフサイクルカーボン評価制度が2028年度から開始予定であり、大規模建築物(5,000m2以上)は着工前にライフサイクルカーボン算定結果を届出することが義務付けられ、グリーン鉄の採用が期待される。
造船分野に関して、「造船業再生ロードマップ」では2035年までに年間建造能力を1,800万総トンに倍増させる目標が掲げられており、「脱炭素化等を通じたゲームチェンジ」の一環として、今後「船舶とグリーン鉄に係る検討会(仮称)」を開催する予定としている。
国内鉄鋼生産量の約4割は輸出されているため、グリーン鉄の国際標準への反映を通じて、グリーン鉄が輸出先でも評価される仕組みを整えていく必要がある。
日本鉄鋼連盟は、2025年10月に「GXスチールガイドライン」、「鉄鋼製品に関するカーボンフットプリント(CFP)製品別算定ガイドライン」、「非化石電力鋼材のカーボンフットプリント算定ガイドライン」を策定するとともに、CFPのISO規格であるISO14067やGHGプロトコルのScope 3 Standard等の改定作業に参加し、グリーン鉄の環境価値が認められるよう議論を進めている。
また日本自動車工業会では、国連A-LCA(Automotive Life Cycle Assessment)において、グリーン鉄の評価につながるChain of Custodyを提案している。
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