JPEAでは法制化に先行して、立地・計画・施工・保守・撤去・適正処理リサイクルまで、各段階において自主ルールやガイドラインを整備してきた。特に、適正処理リサイクル推進に向けては、それぞれの事業者の課題を分析し、自主的な取り組みを行ってきた。
製造事業者には「環境に配慮した設計の必要性や、含有物質の提供」、発電事業者には「撤去業者が分からない」、撤去事業者には「処理依頼先が分からない」といった課題がある。また、収集・運搬事業者には「廃棄物処理法上の越境制限や積替保管等の制約」があり、中間処理・再利用・最終処分業者には「稼働率の低さや自治体ごとの廃棄物処理法の壁、含有物質情報の不足」といった悩みがあった。JPEAはこれらの課題に対し、「環境配慮設計ガイドライン」「化学物質の含有量情報提供ガイドライン」の作成や、「太陽光パネル取り外し可能事業者」「適正処理が可能な産廃中間処理業者」のリスト公開などで応えてきた。
今後は、太陽光パネルリサイクル法を踏まえ、次の3つを柱としてリサイクル推進に貢献していきたい考えだ。
JPEAは、将来大量に排出される太陽光パネルの再資源化は、国内に資源循環産業を生むチャンスだと指摘する。結晶シリコン系パネルは、フロントカバーのガラス(重量比62.5%)、フレームのアルミ(15.7%)、封止材などのプラスチック(17.7%)、結晶シリコンのセル(3.4%)、銅などの電極材料(0.8%)で構成されている(数字は重量比、JPEAの資料より)。
このうち多くを占めるガラスは、板ガラスへの水平リサイクルも可能だ。現在、日本の板ガラス原料は、ほとんどを海外に依存しており、太陽光パネル由来のガラスを板ガラスの原料として活用することで以下の便益が生まれるとも指摘する。
ガラスは一例に過ぎない。シリコンや希少金属のリサイクルも視野に、使用済み太陽光パネルの再資源化は、海外依存だった原材料を国内で調達できるようにすることにもつながっている。それは資源循環産業を育むとともに、国内産業の幅広い強化にも結びつく。
使用済み太陽光パネルの大量排出という避けられない将来に対し、国の規制と業界の自主的な取り組みを両輪として、コストを下げながらリサイクルを社会に根づかせていくこと。太陽光パネルリサイクル法の成立とJPEAの取り組みは、太陽光発電が長期にわたって持続可能な電源であるための新たな基盤を構築するものといえる。
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