海洋再エネ整備法ではFIT/FIP制度の適用を前提としており、固定費の二重回収防止の観点から、長期脱炭素電源オークション(以下、本制度)に参加することはできない。
ただし、物価上昇等の事業環境の悪化を踏まえ、第2・第3ラウンドで選定された公募案件に限り、供給価格を0円/kWhに変更したゼロプレミアム案件がバランシングコスト相当分のFIP交付金を放棄する場合、本制度の第4回入札以降への参加を認めることとしている。
本制度では、FIT/FIP制度対象の再エネ電源種については、再エネのコスト低減インセンティブを維持するため、FIT/FIP制度における翌年度又は(翌年度の数値がない場合は)当該年度の上限価格をベースに、本制度の上限価格を設定している。
海洋再エネ整備法に基づく直近の公募(第3ラウンド)の上限価格が18円/kWhであったため、本制度の第3回入札では、これを供給力単価(円/kW/年)に換算して、洋上風力の上限価格を設定していた。
変動電源は気象条件によって出力が大きく変動するため、安定電源と同等の供給力を評価するため、電源種/エリア/年度ごとに異なる調整係数を設定している。
本制度第4回入札の洋上風力の上限価格については、優先的に案件形成を進めていく目安は「30円/kWh程度まで」であることや、発電コスト検証WGにおける洋上風力の発電コスト(2023年新設・政策経費あり)は30.9円/kWhであることを参照し、以下のとおり設定することとした。
上記の「※1」における31.9円/kWhとは、発電コスト検証WGの30.9円/kWhのうち、予算関連政策経費1.3円/kWhを控除した29.6円/kWhに、2025年(暦年)までの物価変動を建設工事費デフレーターにより補正した後の数字である。設備利用率39.3%は、本制度第3回入札の上限価格の諸元(海洋再エネ整備法第3ラウンド公募の上限価格の諸元)と同じである。
発電コスト検証WGにおいて洋上風力の廃棄費用は「建設費の5%」とされていることを踏まえ、これまで本制度において洋上風力の案件が応札価格に含むことができる廃棄費用の金額は、「(海洋設備と陸上設備の)建設費の5%」としていた。
しかしながら、海洋設備は陸上設備より高額の撤去廃棄費用が必要となるため、海洋再エネ整備法の第4回公募占用指針では海洋設備の廃棄費用として、運転開始時点で「海洋における施工費の70%」を、金融機関による保証状の提出か、倒産隔離された口座への積立てによって確保することが求められている。発電事業者へのヒアリングによれば、「海洋における施工費の70%」は「海洋設備の建設費の5%」の2倍程度の金額となり、大きな乖離(かいり)がある。
これを踏まえ、本制度に参加する洋上風力の案件が応札価格に算入できる廃棄費用は、「海洋における施工費の70%」と「陸上設備の建設費の5%」の合計金額へと見直すこととした。
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