再エネの更なる導入拡大やデータセンター等による電力需要の増加が見込まれるが、電力系統の整備・増強には長い年数を要するため、発電事業者や需要家の投資意欲に応えられない懸念がある。
よって先行的・計画的な系統整備を行うため、改正電気事業法では、一般送配電事業者等が「基幹送変電設備整備等計画」(基幹計画)を作成し、経済産業大臣の認定を受けることができる枠組みが新設された。上位二電圧など、一定以上の電圧に係る設備が制度の対象となる。
系統整備には、長期・巨額の資金が必要となるため、認定計画に対して、国は広域機関を通じて、貸付を行うこととしている。
地内系統の整備に対する貸付制度としては、2つの類型(表3)が想定されている。
類型①は、データセンター設置に伴う電力需要の増加や再エネの更なる導入拡大を見据え、需要や電源の接続が確定する前から、先行的・計画的に系統整備を行うものである。
例えば、「GX戦略地域(データセンター集積型)」では、10年程度でGW(百万kW)級のデータセンター集積地の形成を目指しているが、需要が確定する前に先行的に系統を整備することにはリスクが伴うため、一般送配電事業者等は必要な資金を調達できないおそれもある。このようなリスクを理由として、民間金融機関からの資金調達が困難である期間に対応する貸付が、類型①である。
他方、このようなリスクは無いものの、投資規模が大きく、民間金融機関からの資金調達だけでは資金が不足するケースに対応する貸付が、類型②である。
よって、一つの案件に対し、初期は類型①、需要の確定等によりリスクが一定程度低減された後は類型②と両方の類型を適用することも想定されるが、各類型が対応する課題は異なるため、同年度に両方の類型で貸付けることはできないと整理された。
広域機関による貸付は、類型①に対しては補助金を原資とし、類型②に対しては財政投融資が原資となる。
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