工場敷地外に整備する「緑地」や「環境施設」は、工場立地法上の緑地・環境施設には該当しないが、既にある生産施設面積を拡大する際には、事実上の代替的効果を持つものである。ただし現在は、個別の事情を十分審査した上で、緑地などに係る準則を実質的に満たしていると認められる場合に限り、「勧告を行わないことができる」という、消極的な評価に留まっている。
アンケート調査によれば、「敷地外緑地」制度は認知度が低く、市区町村・企業ともに半数程度が「敷地外緑地を適用したことがない」、4割が「知らない・わからない」と回答している。企業からは「敷地外でも積極的に緑地に認めるべき」、「制度の周知を進めるべき」との声が多く寄せられている。
図5のキリンビール横浜工場の事例では、工場に隣接する敷地に約3.3haの緑地を整備し市民に開放することにより、地域の活性化、防災面の強化、生物多様性がうまれたと評価されている。
この事例のように、工場敷地外であっても、むしろ工場敷地外(隣接又はごく近隣)であるからこそ、地域住民が緑地を積極的に利活用できるケースなど、緑地整備の効果を工場内敷地以上に高めることも期待される。
よって今後、経済産業省では敷地外緑地制度について、これまでの消極的な位置付けから方針を転換し、より積極的な活用を推奨することとした。また、敷地外緑地に関するガイドラインを作成し、自治体において適切な運用が図られるよう、運用上の具体的な考え方や判断に資する例示などを示す予定としている。
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