前回は照明の色と強さによって、照明環境を「パキパキ」「イキイキ」「ユッタリ」「ニュートラル」の4種類に分類した。最終回では、仕事内容に応じて4種類の照明環境を使い分ける実例を紹介する。最後に、照明環境を変えても安全を確保できるように注意してほしいことを解説する。
前回までタスク&アンビエント照明の上手な使い方について解説してきた。今回は話題を変えて、仕事の目的や中身に合わせて照明の光色と強さを変えることによる効果について紹介したい。まだ実験中の部分もあるが、実際にやってみると、予想以上に仕事がはかどると実感できるものだ。
前回は節電だけを狙ってタスク&アンビエント照明を取り入れている例が多いが、うまく計画すれば節電だけでなく、人間が快適に過ごせる空間作りにも役立つことを解説した。今回はタスク&アンビエント照明の手法で照明器具の配置を設計する際に、絶対に意識しなければならないポイントを挙げ、解説していく。
節電のために天井照明を間引いたり、LED照明に入れ替えたりという策を打っているオフィスは多い。しかし単純な対策では、節電はできてもオフィスがあまり快適とはいえない空間になってしまうこともある。この連載では節電を達成しながら、快適で人間が創造力を発揮できる照明空間を作る方法を解説していく。