ところで、「仮説」だの「構造化」だのと抽象的な言葉ばかりでちょっと肩が凝ってきました。このへんで「仮説を立ててそれを検証する」ものすごいイージーな、お気楽な例を使って考えてみましょう。想定するのは、日本人なら誰でも知っている「ドラえもん」のワンシーンのイメージです。
のび太がボロボロになって泣きながら帰ってくる。ドラえもんが「何があったの?」と聞いてみると、「ジャイアンにいじめられて……」という返事。「まーたジャイアンか。しょうがないなもう」とか言いながら、ドラえもんが四次元ポケットから「ひみつ道具」を……。
以上、これだけ。こんなシーンは「ドラえもん」には数えきれないほど出てきますよね。でも、その「数え切れないほど出てくるこんなシーン」を知らなくても、たった1つの場面を見ただけで、
ふむ、どうやらこの「ジャイアン」というのは「のび太」の敵、逆に「ドラえもん」は味方なんだな?
と考えることができます。それが、「仮説を立てる」ということです。というわけで、この仮説を図解すると図1になります。
「敵」対「味方」という、対称性のある直線上に構造化した図解になりました。単純きわまりないですね。こういう「仮説」は、間違っていても全然何の問題もないんですよ。ですから遠慮せずに、ありえない仮説をガンガン立ててしまいましょう。
問題はその後です。「仮説」を立てたら、その後何をするのでしょうか? そう、「検証」ですね。
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