押してダメなら引いてみては――思考停止のススメボクの不安が「働く力」に変わるとき(3/3 ページ)

» 2013年05月15日 12時00分 公開
[竹内義晴,Business Media 誠]
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仕事のストレスを感じているとき

 前出のAさんのように、仕事でストレスを感じているときは、頭で解決策を考えることから少し離れて、身体感覚と対話してみます。

 ネガティブな感覚はあまり気持ちがいいものではないので、あまり触れないようにするのが一般的ですが、実はネガティブな感覚というのは「本当は○○だったらいいな」というような、前向きな気持ちがあるからこそ抱く感覚です。

 ストレスを感じているとき、多くの場合は頭部、のど、胸、下腹部などに「イラッとした感じ」「モヤモヤしている感じ」などの感覚があります。そこでゆっくりと呼吸をしながら、その感覚に意識を傾けて「何が、この感覚を抱かせるのか」と問いかけ、その感覚と対話してみます。頭で答えを“考える”というよりも、体からの反応を“待つ”感覚です。

 「本当は○○だったらいいな」というような、自分の本心や前向きな気持ちがあることに気付いたとき「そうか、こういう本心があるからこそ、ネガティブな気持ちを抱くんだな」ということが分かり、ストレスを和らげるきっかけになるでしょう。


 ビジネスの現場では根を詰めて考えることこそが、問題を解決するための唯一無二の方法だと考えられています。しかし、すべてを思考で解決しようとするがあまり、理想像に意識を傾け過ぎたり、自分の本心に耳を傾けず、追い込んだりしてしまうことがあります。

 根を詰めて考えることも大切ですが、「押してダメなら引いてみる」という言葉があるように、時には「頭をからっぽにする」ことを意識的にやってみてください。からっぽにしたところに、新しいアイデアが流れ込んでくるのです。

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