2代目の電子ノートとして登場したWG-N20は、初代モデルに寄せられた要望を反映した形で開発された。
最も分かりやすいのはデータ保存量で、従来の2倍に相当する2000ページ分になった。これは、電子ノートならではの使い方に配慮した結果でもある。西宮氏は「紙のノートだと1ページにきっちり記入するが、電子ノートは走り書きのような書き方をする場合も多い。こうした使い方をするなら容量はもっと大きくていいと考え、2倍にした」と説明する。
自作のフォームも追加できるようになった。初代モデルでもPC連携ユーティリティーを用いて自作フォームを本体内に転送して活用することはできたが、WG-N20ではこれを一歩進め、本体内に保持していつでも呼び出せるようにした。
画面ロックは、電子ノートのセキュリティ向上の為に設けたという。パスワード入力は多くのユーザーがスマートフォンなどでなじみがあるだろうという判断から採用された。
しおり機能も追加された。従来は最後に使ったページが自動的に開く仕様だったが、新モデルでは、しおりをつかって必要なページにすぐアクセスできるようになった。
初代モデルのレビュー記事で、筆者は電子ノートにはクラウド連携機能を搭載するべきと述べた。サードパーティのクラウドサービスと連携し、電子ノートに書かれた画像データがそのままクラウド上にアップロードするような仕様、またはそのためのオプションがあってもいいのではないかと提案した。その時点で西宮氏は、実現の可能性がある次世代電子ノートのイメージ図を書いてくれたが、WG-N20ではその構想は実現されていない。
実は現時点でもスマートフォン連携は部分的には実現している。Androidの特定機種に電子ノートを接続するとUSBストレージとして認識し、画像ファイルが見えるという。
Androidの仕様をよく知り、またmicro USBケーブルを別途用意して接続できるユーザーに限ったことではあるが、その点さえクリアできればスマートフォン連携は既に可能になっている。電子ノートがメジャーな画像フォーマットであるJPGに対応したのは、スマートフォン(Android)に接続したときの利便性を考えてのことといえるだろう。またサードパーティーには、例えばAndroid用の電子ノート接続ユーティリティーのようなものの開発を待望しているという。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.