2つ目のポイントである「共感」は、相手が関心を持っていることに自分も関心を持つということだ。
例えば「売り上げを増やしたい」と相談を受けたなら、なるほど、売り上げを増やしたいのだな、と受け入れる。「売り上げを増やしつつ、利益率も高めたい」と言ったなら、売り上げアップと利益率アップが重要なのだなと考え、受け入れる。その積み重ねにより、自分の目線を相手の目線に近付けていくのである。
その際の注意点として、「利益率のほうが大事だと思います」といった提案はしない。なぜなら、それは自分の視点で見た提案であるからだ。つまり、相手の目線に立てていない。
また、共感する際の受け答えとして「売り上げは大事ですよね」「売り上げと利益率を両立させたいですね」などと返す人も多いのだが、それも共感とは微妙に違う。「大事ですよね」「両立させたいですね」などは、相手が注目している課題を、自分という別の立場から見て、「そうですね」と同調している状態だ。
ちまたの営業本にも、相手に同調する、うなずく、肯定するといったテクニックがよく載っているが、共感は、そういった表面的なものではなく、相手の立ち位置から、相手と同じ目の高さで、同じものを見る。結果、相手と同じくらい「売り上げを増やしつつ、利益率も高めたい」と思うようになる。その状態に至ることにより、相手は自分の考えを承認してもらえたと感じ、信頼度が高まるのだ。
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