2018年6月に「働き方改革関連法案」が可決・成立した。「残業時間の上限規制」が導入されるなど、「労働時間」に対する意識もますます高まっていくだろう。限られた人員、限られた時間で、いかに生産性を上げるか――業務効率改善を図っていく必要がある。
業務効率の話になると、多くの職場では、真っ先に「会議のスリム化」がやり玉にあがる。
上司の話ばかりがダラダラと続き、終わってみたら結論が何だったのかよく分からない、など「会議」にまつわる不満は、働いている人自身が一番感じているのだ。
本来、会議というものは、現状や問題に関する情報や意見交換、方針の確認など、業務にとって重要な機会のはず。会議のあり方を見直すことによって、時間の節約になるだけでなく、会議の前後をつなぐ業務効率化にも直結させることができるだろう。
こうした流れの中で、最近、注目を集めているのが「ハドルミーティング」だ。小規模チームに最適の形態とされ、導入を決めた企業も増えている。会議の効率化だけでなく、チーム内のコラボレーションにも好影響を与えるというハドルミーティングとは、どのようなものなのだろうか。
ハドルミーティングは、もともとはアメリカンフットボールで使われていた。試合中にグラウンド上で選手たちが行う作戦会議を指す用語である。
アメリカンフットボールでは、1回の攻撃が終わると、プレイをいったん中断して仕切り直す。次の攻撃の直前、選手たちは頭を寄せ合ってミーティングを行う。ゲーム再開が1秒でも遅れると反則になるため、その時間はおよそ十数秒だ。
このとき、選手たちはただ単に士気を高め合っているわけではない。ハドルで話し合われるのは次のような事項だ。
つまり、ハドルとは、次のプレイを左右する、とても密度の濃いミーティングなのだ。
このアメフトにおけるハドルから、ビジネスシーンにおける「必要なときに短時間(10〜30分程度)で行うミーティング」をハドルミーティングと呼ぶようになったのである。
とはいえ、特に目新しさを感じないという読者もいるかもしれない。しかし、そのような会議形態がなぜ今、注目されているのかということを、改めて考えてみたいと思う。
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