パナソニックの“LUMIXシリーズ”といえば、現在はカード型のメインストリームモデル「FX」、防水・防じんの「FT」、デジ一眼スタイルの望遠重視「FZ」などを展開しているが、今夏に登場した「ZX」はカード型ボディに8倍ズームレンズを備えており、一見すると同じくカード型ボディに12倍ズームを搭載した「TZ」(TZシリーズの最新製品は「DMC-TZ7」)の弟分といった風情だ。
DMC-ZX1の最大のポイントは、「DMC-FX40」とほぼ変わらぬ厚さ26ミリのボディに8倍ズームという組み合わせの妙だろう。ややグリップ部分の出っ張りはあるものの、それもわずかなもの。薄さを前面に押し出してアピールする最新モデルに比べると、さすがに厚みを感じるが、十分に一般的なコンパクトデジタルカメラと呼べる大きさとなっている。
本製品のサイズは97.8(幅)×54.6(高さ)×26(奥行き)ミリ/約138グラム。カード型ボディ&高倍率ズームと同コンセプトである「DMC-TZ7」のサイズは、103.3(幅)×59.6(高さ)×32.8(奥行き)ミリ/約206グラム。数字を書き連ねてみるとその違いは分かりにくいが、実際、2台を同時に手にしてみるとかなり違う。DMC-TZ7の「カード型ボディ&高倍率ズーム」に興味がありながら、「手にしてみたら大きかった・重かった」と感じた人にはぴったりくるだろう。
レンズは35ミリ換算25〜200ミリの8倍ズームレンズ。画質劣化なしでのズームを可能とする「EX光学ズーム」を併用することで、最大15.6倍のズームも行える。さらにデジタルズームを併用すればズーム倍率は最大62.5倍まで伸びる。EX光学ズームは撮像素子の中心部を切り出すという仕組み上、撮影設定で記録画素数を何メガに設定しているかで挙動は変わるが、背面に用意されている「E.ZOOM」ボタンを押せば、ワンプッシュで最大倍率までズームさせることもできる。
「E.ZOOM」ボタンについては、記録画素数の設定時に「EZ」と表示されている画素数を選択していれば、ワンプッシュでEX光学ズームを含めた最大倍率までズームする。ただ、記録画素数を最大の12メガにしていると、1回押すと光学ズーム最大倍率(8倍)に、もう1回押すとEX光学ズームの最大倍率(15.6倍)と2段階の挙動を示す。ただし、15.6倍までズームすると記録画素数は3メガまで落ちる。
ズーム倍率が高いとなると気になるのが手/被写体ブレ。高感度撮影と動き認識、手ブレ補正機能「POWER O.I.S」を組み合わせる補正の手法はTZ7やFX60などと変わらないが、POWER O.I.Sの補正効果がFX40比で約2倍に高められた。上の例では15.6倍までズームしたところ、さすがに手ブレが見られたが、片手の手持ち撮影でこの結果は立派と言える。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR