望遠に強い高倍率ズームが欲しいけど、デカくなってかさばるのはイヤッというわがままなニーズに応えようとしたのがパナソニックのLUMIX TZシリーズ。
既存モデル「DMC-TZ5」では10倍ズームだったが、最新モデルの「DMC-TZ7」(以下、TZ7)はとうとう12倍ズームに。ワイド端が28ミリ相当から25ミリ相当へ、テレ端が280ミリ相当から300ミリ相当までと両方が伸びたのである。1200万画素CCDの中央部1000万画素相当しか使ってないとはいえ、ワイド側にも伸ばした上にこのサイズに収まるのだからすごい。
ボディのサイズは3倍ズームクラスのコンパクトよりちょっと大きい程度。高倍率ズームにありがちな、かさばる感じはまったくないので気楽に持って外出できる。
TZ7の基本はフルオートで、マニュアル系撮影モードはない。「おまかせiA」、「オート」のほかはシーンモード。豊富なシーンモードからよく使うものを2つ選んで独立した「マイシーン」に登録できるのは新たな機能だ。
ふだんは「おまかせiA」でいい。自動的にシーンを認識して、人物モードや風景モードやマクロになってくれるし、インテリジェントISO感度が働いてシャッタースピードを被写体に応じてコントロールしてくれる。
例えば作例にある菜の花だが、風が強くて常時揺れていたので晴天昼間の撮影ながらISO感度が160に上がって1/1000秒になった。逆に明るくない場所で望遠で撮っても、手ブレを補正できて被写体が止まってるとカメラが判断したら、シャッタースピードは遅くなる。
オートモードにすればISO感度や暗部補正、露出補正、ホワイトバランスを自分でコントロール可能だ。インテリジェントISO感度も「おまかせiA」では上限がISO800だが、オートモードなら上限をISO1600まで上げられる。「おまかせiA」では頼りないときに使うべし。
進化を感じたのは液晶モニター。3型というサイズは変わらないが、視野角が広くなった。かつてのLUMIXは視野角が狭くてローアングルやハイアングルの撮影がしづらかったが、今回のモデルは問題なし。これはよい。
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