さらなる成長に向け「ワン・チーム」の精神で――ネットアップNetApp Focus 2005

ネットアップは、都内でプライベートイベント「NetApp Focus 2005」を開催。日本への投資を控えるITベンダーが多い中、積極的なコミットを継続するとアピールした。

» 2005年05月26日 19時07分 公開
[堀哲也,ITmedia]

 日本ネットワーク・アプライアンス(ネットアップ)は5月26日、都内でプライベートイベント「NetApp Focus 2005」を開催した。日本法人の設立から7年――好調な成長を維持する日本において、今後も積極的に投資を行っていくとアピールした。

 2007年での30億ドル企業を目指す同社だが、アジアパシフィック担当副社長のトム・チン氏は基調講演で、「昨年、日本を含むアジアパシフィックでは50%を超える成長を達成してきた」と話す。決算の都合で残念ながら来日できなかった米NetAppのトーマス・メンドーザ社長も、ビデオを通じて、設立13年で4番目のストレージベンダーになったと誇った。

トム・チン氏 アジアパシフィック担当副社長チン氏

 NetAppは1992年に創業して以来、急激な成長を遂げてきたネットワークストレージベンダーだ。ドットコムバブルがはじけ、一時は20%のマイナス成長を味わったものの、「シンプリシティ」を地で行く同社のNASは、Do more with less(少ない投資で大きな効果)を求める顧客に対して、投資効果の高いストレージとして広く受け入れられてきた。

 ファイルベースのNASというイメージから、ミッションクリティカル領域では利用できないのではないかとの懸念も、米Oracleが提供するeBusinessスイートのASPサービスで足回りに採用されるなど、確実に実績を収めてきている。高いパフォーマンスだけでなく、スケールアウトによる拡張性の高さと、運用・管理の容易さが評価されたからだ。

 NetAppのすべてのシリーズが統一のOS「DataONTAP」を採用しており、エンジニアを効率的に使用でき、運用にかかるコストも抑えられる。「データの増加に対し、スケールアウトで対応したいが、人員を増やしたいと思ってはいない」とはOracleの担当者の声だが、どの企業も同じような課題を抱えている。

 好調な日本への投資を拡大と成功をアピールした同社だが、最近打ち出したというのが「ワン・チーム」というスローガン。パートナー各社と一丸となって顧客をサポートしていく意味合いを込めた。「イノベーションも当社の原動力だが、何も自分たちで生み出すだけのものではない。顧客から来るものだと思っている。今後もリセラーの話によく耳を傾けていきたい」(トム・チン氏)

 日本においては、セールス・サポートインフラの強化に続き、今年はマーケティングにも力を入れていくという。「ラッキー7の7年目は終わったが、アジアでは8も縁起の良い数字。今年もさらなる成長したい」とチン氏は話した。

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