ところで、XglとCompizはまだ本格投入というわけではない。フリードマン氏によれば、今回のリリースは主に開発者と新し物好きをターゲットにしている。Novellはほかの開発者がこのテクノロジーに貢献し、Compizフレームワークのプラグインを開発してくれることを期待しているという。
エンドユーザーは「code 10」(次期のNovell Enterprise Desktop)でXglとCompizを体験することになる。「Novellの次期Linuxデスクトップを手に入れれば付いてくる。ほかのLinuxベンダーも遠からず自社のLinuxディストリビューションへの組み込みに着手するだろう」とフリードマン氏は言う。
セイゴ氏によれば、XglテクノロジーのKDE 4への組み込みは難儀しながらも進行しているはずという。今やXglが手元にあるので、KDE開発チームはXglをKDE 4に組み込むための時間がたっぷりある。今年の終わり辺りを目標にしているようだ。
Xglの機能を発揮させるには高額のビデオカードが必要と思われるかもしれないが、フリードマン氏によればXglのビデオ要件は穏当なものである。「今日ではたいていの人が持っている。Intel、ATI、Nvidiaの普通のカードだ。Xglは、ポリゴンやテクスチャ・マッピングなどの基本的な機能があれば十分で、それほど多くを求めない。800ドルもするビデオカードは必要ないのだ」
Xglは旧版のXアプリケーションでもそのまま動くので、お気に入りのアプリケーションがもう使えなくなるといったことを心配しなくても済む。
興味があるなら何も今年の終わりまで待たなくても、実際にXglが動いている様子を見ることができる。Novellの提供するXglのビデオでは、透明なウィンドウやアニメーション、立方体の各面にマップされた仮想デスクトップがデモンストレートされている。運がよければ、Xglの開発が加速し、今年の終わりまでにデスクトップからさらに多くの物を得ることになるだろう。
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