さて、本機の最大の目玉は「FON」に対応していることだ(FON利用については、本連載第3回を参照のこと)。FONは公開用のAPに接続後、Web認証が必要となるが、LAN-WSPH01WHのファームウェア「1.0.0.17F1P」からFONに正式に対応し、電話端末上でFONのアカウントを入力すれば利用できるようになった。現在市販されている製品は対応済みだ。
ユーザーの自発的なAP設置により面展開を図るFONでは、livedoor Wirelessと同様、APの電波強度が問題となる。できるだけ良いロケーションを探して接続することが大きなポイントである。
FONの公開用APはWPA2/WPA/WEPが一切有効ではないオープンネットワークだ。FON APに接続すると、自動的にFONのアカウント入力画面が表示される。ここでアカウント(メールアドレスとパスワード)を入力すると、あっけなくFONに接続した。
このアカウントをLAN-WSPH01WHに保存しておけば、どのFON APに接続しても自動的にサインインが行われ、Skypeが利用できる状態になる。「自動的に接続」の設定画面で「オープンネットワークに自動的に接続しますか」を「はい」にセットしておけば、FON APに近づいただけで自動的に接続し、一切操作をすることなくSkypeを利用できる。これは思いのほか便利だった。
このように、公衆無線LANサービスでは東京都内の山手線の内側のエリアのみをカバーするlivedoor Wirelessしか利用できないという現状、アウトドアではFONが最も実用的に使える環境だと言えるだろう。
しかし、FONのWeb認証に対応できるなら「ほかの公衆無線LANサービスにも対応できるのでは?」という素朴な疑問は残る。ロジテックでは今後の機能アップをファームウェアでアップデートするとしているが、ぜひ利用できるサービスの枠を広げてほしいものだ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.