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» 2009年09月10日 16時05分 公開

国産のクラウド標準を目指す新組織、ネットワンらが設立へ

ネットワンシステムズなど13社は、クラウドサービスの連携実現を目指す「クラウド・ビジネス・アライアンス」を11月に設立する。

[ITmedia]
CBA設立を表明するネットワンシステムズの澤田会長

 ネットワンシステムズなど13社は9月10日、クラウドサービスの連携に必要な技術やビジネスモデルを検証する「クラウド・ビジネス・アライアンス(CBA)」を11月上旬に設立すると発表した。10月から参加企業を募集する。

 CBAはクラウドコンピューティング技術を利用する「SaaS(サービスとしてのソフトウェア)」や「PaaS(サービスとしてのプラットフォーム)」、「IaaS(サービスとしてのインフラストラクチャ)」が相互に接続できるようにするための技術やビジネスモデルについて検証、評価、情報公開などを行う。

 ネットワンシステムズの澤田脩会長は、「さまざまなクラウドサービスが登場しているが、それぞれ独自に展開されていることで、ユーザーにとって分かりづらい状況となっている。各サービスが円滑に連携する標準的でオープンなフレームワークを実現することで、ユーザーに使いやすい環境を実現したい」と話した。

 同氏によれば、現在はSaaSやPaaS、IaaSを相互に接続する標準的な仕組みがなく、企業ユーザーが求めるアプリケーションやシステムリソースなどを総合的に提供するのが難しいという。「ユーザーが必要なものを必要なタイミングで最小限のコストで利用できるという、クラウド本来のメリットを実現するための具体的な方法や構築方法が存在しない」(澤田氏)

CBAで検証を予定している分野

 CBAでは正式発足後に検証する内容の詳細テーマを決定するとしているが、課金請求や契約管理などのビジネスモデルについては11月下旬にも検討を始め、年内に一部を文書として公開する計画。サービス事業者などが公開するAPIなどの技術面での検証は2010年から始められる見込みだ。

 CBA設立には13社が賛同(うち4社は企業名を非公表)し、IaaSではネットワンシステムズ、PaaSではエクシード、SaaSではソリトンシステムズなど7社が参加を表明した。設立当初はネットワンシステムズとエクシードが米3teraのAppLogicを使用した検証環境を提供。エクシードの鈴木義則代表は、「最終的にAppLogicやVMware、Citrix、KVM(Red Hat)などを横断するAPIを実現したい」と述べ、技術検証では最終的に技術仕様書やオープンソースでのコード公開なども視野に入れているという。

ポータルサイト上でアプリケーションとリソースを選択、購入するというビジネスモデルの応用イメージをデモンストレーションで紹介した

 10月から参加募集では、SaaSやサーバサービス、データセンター、ソフトウェア開発、システム開発・構築、セキュリティサービス、システム運用・保守管理などのベンダーの加入を見込む。澤田氏は、「まずはユーザーにとってメリットのあるクラウド環境を実現するための方法を気軽に話し合える場にしたい」と話した。

 クラウドサービスを展開する国内外の大手ITベンダーや通信事業者との関係について、ネットワンシステムズの荒井透取締役は「各陣営に対抗するところがあれば、お互いに協力できる部分もある。まずは、ユーザーにとって一番いいものを世界に通用する日本発の仕組みとしてCBAが提案できるようにしたい」と述べている。

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