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» 2009年12月07日 08時25分 UPDATE

ITmedia リサーチインタラクティブ 第3回調査:着実に進むビジネスインテリジェンスの利用

ITmedia エンタープライズとITRは「ビジネスインテリジェンス」の読者調査を10〜11月に実施した。過半数の企業がビジネスインテリジェンスの利用に前向きであり、活用も過去に比べて進んでいるという実態が明らかになった。

[ITmedia]

 ITmedia エンタープライズと調査会社のアイ・ティー・アール(ITR)は10月下旬、「ビジネスインテリジェンス(BI)」に関する読者アンケートを実施した。6割以上の企業がビジネスインテリジェンスの利用に前向きな姿勢を示していることや、現場のスタッフを中心にツールが使われていることが分かった。ビジネスインテリジェンスの活用も過去の調査に比べて進んでいる。データ分析の利用形態や利用企業の感想なども踏まえて、企業の現状のビジネスインテリジェンスの活用動向を考察する。

調査概要

  • 目的:企業のビジネスインテリジェンスツールの活用や今後の導入意向を考察するため
  • 調査方法:Webによるアンケート。調査票の作成と結果の分析はITRが担当
  • 調査期間:2009年10月22日〜11月9日
  • 有効回答数:165件

ビジネスインテリジェンスの利用実態

 ビジネスインテリジェンスの利用状況を聞いたところ、40.6%の企業が「現在利用している」と回答。「利用するべく評価中」(4.2%)、「利用することを検討している」(20.0%)を合わせた約6割以上が、ビジネスインテリジェンスの活用に前向きであることが分かった。「利用計画はない」が23.0%、「分からない」が12.1%となった。

 従業員の規模別に見ると、大規模の企業ほどビジネスインテリジェンスの利用が進んでいる。5000人以上の企業の7割近くが「現在利用している」と答えた。また「利用を検討している」という回答は100人未満の企業が29.0%で最も多かった。今後は中小規模の企業でビジネスインテリジェンスの利用が広がることが予測される。

BIツールの利用状況 BIツールの利用状況(有効回答数165件)。出典:ITmedia リサーチインタラクティブ/ITR(2009年11月)

利用者層

 ビジネスインテリジェンスの利用者および利用想定者は、具体的にどのような職務で構成されているのか。最も多かったのは「企画部門などのビジネス分析を行う専門スタッフ」(35.6%)だった。「部長、課長などビジネス現場のマネジメント」(24.7%)、「各部門の社員/スタッフ」(21.9%)が続く。ビジネスインテリジェンスの活用は現場のスタッフを中心に進んでおり、分析を手掛ける専門スタッフなどが作成した分析リポートを経営者が確認するというスタイルが主流といえる。「役員、執行役員、本部長などの経営層」の利用が15.1%とほかの部門に比べて少なかったことからも、経営層にビジネスインテリジェンスが浸透していない様子がうかがえる。

BIツールの主な利用者 BIツールの主な利用者(有効回答数146件)。出典:ITmedia リサーチインタラクティブ/ITR(2009年11月)

データ分析の利用形態

 企業で主流となっているデータ分析はどのような形態か。「Excelにデータを直接入力して分析する」という回答が35.8%で最も多く、「BIツールを利用して独自の分析を行う」が28.4%と続いた。またビジネスインテリジェンスやデータ検索ツールで集めたデータをExcelなどで分析するという回答が25%を超えている。このことから、最終的なデータの分析にはExcelや同等の表計算ツールが多く利用されている実態が浮き彫りになった。Excelもビジネスインテリジェンスツールの目的として広く使われている。

BIツールの利用形態 BIツールの利用形態(複数回答)。出典:ITmedia リサーチインタラクティブ/ITR(2009年11月)

利用企業の感想

 ビジネスインテリジェンスを既に活用している企業にその実態を聞いたところ、「活用が進んでおり、業務の効率化に役立っている」が41.8%とトップだった。2位は「利用が進んでいるが、十分活用には至っていない」が35.8%だった。すべての回答を見ると、過半数以上でビジネスインテリジェンスの活用が進んでいるという回答が得られた。ITRが2007年に調査した同様の調査では、導入したビジネスインテリジェンスの効果が得られていないという回答が目立った。現在は、ツール自体の機能や利用者のスキルが向上し、過去に比べてビジネスインテリジェンスツールの利用も進んだと考えられる。

 利用が進んでいないと答えた企業に理由を聞いたところ、「分析担当者のスキルが不足している」という答えが51.7%で過半数を超えた。また「BIツールが使いにくい」「BI活用におけるKPIに問題がある」「複数システムにデータが分散していて、システム間連携が難しい」といった回答も目立った。利用が進んでいない企業にとって、ビジネスインテリジェンスツールを導入した後の運用が課題になっているといえる。

導入意向

 ビジネスインテリジェンスの今後の導入意向を尋ねたところ、最も回答が多かったのは「製品コストが低い製品があれば導入(リプレース)したい」が41.8%であり、回答項目の中で唯一4割を超えた。また企業規模別に見ると、100人未満および5000人以上の企業では「オープンソース製品を導入(リプレース)したい」という回答が目立った。オープンソース製品をライセンス費用が不要な低価格の製品として見ている傾向にある。これらの企業は規模や人数の観点でビジネスインテリジェンスの費用が重くなるといった事実を反映している。

今後のBIツール導入における意向 今後のBIツール導入における意向(有効回答数153件)。出典:ITmedia リサーチインタラクティブ/ITR(2009年11月)

 企業におけるデータ分析の重要性は高まっている。複雑かつ新しい切り口での分析を行うためには、ビジネスインテリジェンスツールの性能および利用者のスキル向上が求められているといえるだろう。



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