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» 2010年03月18日 16時38分 公開

「Borderless Network」構想推進:Cisco、イーサネットスイッチを刷新 動画トラフィック対応機能などを改善

Ciscoが大容量ルータ「CRS-3」に続けて、ワイヤレス機能、セキュリティ、動画トラフィックなどのタスク処理強化を目的とした新製品群を発表した。

[Jeffrey Burt,eWEEK]
eWEEK

 米Cisco Systemsは、固定構成イーサネットスイッチの新製品を発表するとともに、自社のルータ製品を強化した。これらは同社の「Borderless Network」戦略の一環となるものだ。

 Ciscoは3月17日、固定構成スイッチング製品シリーズの「Catalyst 3750-X」と「3560-X」に加え、「Catalyst 2960-S」スイッチを発表した。さらに同社は、セキュリティと省電力にフォーカスした新しいネットワークサービス、そして2機種の新ルータも披露した。

 今回の動きは、Ciscoのネットワーキング製品のセキュリティ、エネルギー効率、動画対応機能を改善するとともに、同社が2009年10月に発表したBorderless Network構想を拡大するのが狙いだ。

 Ciscoのイーサネットスイッチング技術部門の上級副社長兼ジェネラルマネジャーを務めるロバート・ソダーベリー氏によると、同戦略は、ユーザーがいつでもどこからでも、どんなデバイスでもネットワークにアクセスすることを可能にするネットワークインフラの構築を主な目標とするという。

 「これはデバイス中心の世界観からユーザー中心の世界観への移行だ」とソダーベリー氏はボストンにあるCiscoのオフィスで語った。

 ソダーベリー氏によると、この移行の鍵となるのがネットワークだという。「ワイヤレス機能、セキュリティ、動画トラフィックなど、これまで基本的に別個のアプライアンスで処理されてきたタスクを、ルータとスイッチによってネットワーク上で直接処理することが鍵になる」と同氏は話す。

 Ciscoの今回の発表は、その方向に向けた動きを示すものだ。

 同社の固定構成スイッチCatalyst 3750-Xと3560-Xは、全ポートで10Gbpsイーサネット機能とフルPoE(Power over Ethernet)機能を提供する。また両スイッチは、高可用性を実現する「StackWise」機能を備える。また「StackPower」機能は、3750-Xスイッチのスタックで電力障害復元性を実現する。StackPowerでは4台のスイッチのスタックで電源を共有できるため、いずれかのスイッチの電源に障害が発生しても動作が停止することがない。

 「これは個々のユニット用ではなくスタック構成用に電源を最適化する機能だ」とソダーベリー氏は説明する。

 Catalyst 2960-Sスイッチも同じ機能(EnergyWiseやFlexStackなど)の多くを備えるが、同シリーズは高性能を求めつつも、大型スイッチの3750-Xと3560-Xが備えるすべてのサービスは必要ではないというユーザー向けとなっている。

 ネットワークサービス関連では、Ciscoの「EnergyWise」技術の改善などが発表された。これにより、ユーザーはPoEデバイスの消費電力を管理するのがさらに容易になる。Ciscoでは、この電力管理機能をデスクトップPCとノートPCにも拡張する予定だ。サードパーティーが自社製品にEnergyWiseのサポートを組み込むことを可能にするEnergyWise SDK(ソフトウェア開発キット)も披露された。

 さらにCiscoは、「TrustSec」というセキュリティソリューションも発表した。このサービスは、企業ユーザーが有線、無線、VPN(Virtual Private Network)などすべてのアクセス技術にセキュリティポリシーを組み込むことを可能にする。ネットワーク上のトランザクションの保護、ユーザーの認証、アイデンティティーに基づくネットワークアクセスといった機能も提供する。

 Ciscoは、TrustSecをCatalyst 3650および3750製品シリーズに組み込む予定だ。さらに同社の発表によると、新製品の3750-Xと3560-Xは802.1a/e標準を実装しているので、スイッチとクライアント間で高度な暗号化を実現するという。

 同社の新しい「Medianet」製品は、ネットワーク上の動画トラフィックのパフォーマンスを改善する。

 またCiscoは、ISR(Integrated Services Router)G2のパフォーマンスを3倍に改善した。2009年10月に発表された同製品は、リッチメディアアプリケーション、仮想化、エネルギー効率、セキュリティといったタスクを処理する。ISR G2の機能をリモートオフィスに拡張することも可能になった。

 さらに同社は、ASR(Aggregation Services Router)1000シリーズのサービスをWAN経由で提供できるようにすることにより、同製品のセキュリティ、ユニファイドコミュニケーション、管理機能を改善した。

 Ciscoは今回のBorderless Network関連の発表に先立つ1週間前に、大容量ルータ「CRS-3」を発表した。同社によると、この製品は最大322Tbps(Tビット/秒)という処理能力を備え、動画トラフィックの増加に伴って急速に増大するネットワーク帯域要求に対処するという。

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