企業向けモバイルアプリ市場は約100億円、年率36.6%で拡大の見込み

企業向けモバイルアプリケーション市場規模や開発環境などの実態をIDC Japanが調査した。

» 2013年03月28日 12時03分 公開
[ITmedia]

 IDC Japanは3月28日、国内の企業向けモバイルアプリケーション市場と、企業向けモバイルアプリケーションの開発ソフトウェア市場の分析結果を発表した。ユーザー企業とISVなどの開発者へのアンケート調査の両面から市場の実態を分析している。

 それによると、ユーザー企業でスマートフォン/タブレット向けに業務アプリケーションの提供計画があると回答した企業は、25%未満だった。提供計画があると回答した企業では、「営業支援/顧客関係管理」や「メール/スケジュール管理」「ドキュメント/カタログ管理」「社内ソーシャルネットワーキング」「コラボレーション/カンファレンス」「ビジネスインテリジェンス/アナリティクス」などを挙げた。

 この結果から、既にモバイル対応の業務アプリケーションが存在するかどうかが、ユーザー企業の具体的な計画に影響していると分析。また、提供計画で利用するOSは、スマートフォンではAndroidがiOSを上回り、タブレットではiOSがAndroidを上回ると状況だった。

 モバイルアプリ開発者が利用した経験のあるツールは、「Android SDK」「iOS SDK」「Xcode」が圧倒的に多かった。JavaScriptやPHP、Perl、Python、Rubyなどと、Web開発ツールも比較的利用されていることも分かったとしている。

 これらアンケートから、2012年の企業向けモバイルアプリケーション市場規模は、前年比44.7%増の100億6100万円と分析。2017年の売上規模は478億400万円で、2012年〜2017年に年平均36.6%で成長すると予測する。一方、2012年の開発ソフトウェアの市場規模は前年比5.4%増の64億8100万円で、2017年には99億7500万円に達するとみる。2012〜2017年は年平均9.0%で成長すると予想している。

国内企業向けスマートモバイルアプリケーション/スマートモバイルアプリケーション開発ソフトウェア市場、売上額予測:2012〜2017年(出典:IDC Japan)

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