楽天がデータベース基盤を刷新、運用管理コストの削減と安定稼働を推進導入事例

楽天は「Oracle Exadata」でデータベース基盤を刷新し、ITリソースの強化を実現した。

» 2013年10月21日 16時48分 公開
[ITmedia]

 楽天がデータベースマシン「Oracle Exadata Database Machine」の導入によってデータベース基盤を刷新し、システムの本格稼働を開始したという。日本オラクルが10月21日に発表した。

 楽天は、国内最大級のインターネットショッピングモール「楽天市場」を中核に多数のサービスを提供しているが、事業の拡大に伴って日々増え続けるサービスや取引を支えるシステム基盤のさらなる強化が課題になっていた。そこでシステム構成を見直し、楽天会員IDのデータベースサーバや楽天市場の商品データベースをはじめとする多数のサーバをOracle Exadata上に集約。その結果、ITリソースの強化やシステム柔軟性の向上、運用コストの削減を実現した。新システムにはデータベース保護ソリューション「Oracle Active Data Guard」も利用し、保守パッチの適用時もサービスを停止する必要がない多重化構成としている。災害対策環境も整備し、これにより24時間安定稼働する基盤として、同社のサービスを支える性能と信頼性を実現したとしている。

 従来、楽天では商品を扱うデータベースを複数のデータベースに分割して格納し、アプリケーション側のプログラムで問い合わせを各データベースに振り分ける処理を行っていた。この仕組みをOracle Exadataに集約し、一元管理することで、アプリケーション側の振り分け処理と保守作業の手間を解消している。

 また、Oracle Exadataのリソースを活用したプライベートデータベースクラウドの環境を構築。複数のシステムをテナント式でサービス提供できるようにしている。既に海外向けを含む一部のサービスを同環境から提供を開始しており、年内に順次立ち上がる予定だ。

 取引情報を蓄積するデータウェアハウスも新たに構築している。店舗別や商品別など、さまざまな軸で分析できるようにし、出店者へのアドバイスやサービス改善に情報を役立てる計画。楽天ではこれらの複数のシステムをOracle Exadataに集約して標準化させることで運用負担を軽減し、新サービスの迅速な開発をより一層強化するとしている。

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