三菱東京UFJ銀行、勘定系データの災害対策を強化導入事例

仮想テープ装置を利用したデータ伝送により、災害発生時のバッチ処理の目標復旧時間を短縮させた。

» 2014年05月12日 16時15分 公開
[ITmedia]

 三菱東京UFJ銀行は、仮想テープ装置を活用して勘定系の全バッチ処理データを災害対策サイトに伝送する仕組みを構築した。これを支援した日本オラクルが5月12日に発表した。

 同行は、Oracleの仮想テープ装置「StorageTek Virtual Storage Manager System(StorageTek VSM)」、外付けでディスク領域を拡張する「StorageTek Virtual Library Extension」、テープライブラリの最上位機種「StorageTek SL8500 Tape Library(SL8500)」などを導入した。これらの製品を利用して、約4000万口座の大量トランザクションから発生する勘定系の全バッチ処理データを災害対策サイトへデータ伝送させている。

 三菱東京UFJ銀行は、以前にStorageTek VSMとSL8500をメインのデータセンターへ導入していたが、今回は災害対策センターにも導入することで、災害時におけるセンター間のデータ伝送を実現させた。

 新たな仕組みは2013年6月から運用されており、これによって主要拠点が被災した場合の目標復旧時間が短縮された。また、自動ライブラリからのテープの取り出し・投入に掛かる人件費と時間、さらに毎日約4時間を要したトラックによる磁気テープの搬送を全廃し、テープの破損や読取りミスなどのリスクも解消した。

 同行では、この伝送システムを海外のシステム業務や、災害対策の高度化を進め勘定系以外のシステムにも適用することを検討している。

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