金融業界のテクノロジー投資は1年で3倍に――欧州で顕著な伸び

金融テクノロジー(fintech)分野の2014年投資額は122億ドルに達し、欧州では215%も増加した。

» 2015年04月23日 14時24分 公開
[ITmedia]

 金融機関が競合差別化などの目的でITなどテクノロジー分野に投資する「金融テクノロジー」(Fintech)の2014年の投資規模が前年比3倍の122億ドルに上ることが分かった。2013年は40億5000万ドルだった。

 これはアクセンチュアが4月23日に発表した最新調査の結果で判明したもの。地域別で投資規模が最も大きいのは60億ドル近くを占める米国だが、伸び率では欧州が215%増の14億8000万ドルとなった。欧州内では英国とアイルランドが(UKI)が6億2300万ドルで42%を占め、北欧諸国(3億3400万ドル)、オランダ(3億600万ドル)、ドイツ(8200万ドル)が続く。

Fintech分野の投資動向(アクセンチュアの報告書より)

 同社が25人の銀行経営陣に調査したところ、Fintechへの取り組みが不十分と考える経営幹部が多く、4割は新サービスの導入に時間がかかり、利益につながっていないことを課題に挙げた。銀行自体にテクノロジーを活用するスキルや文化が足りないとする経営幹部は8割に達し、ハイテクベンチャーなどとの協業が重要だとした。

 また、半数以上の経営幹部が自社の知的財産などを外部に公開するとし、3割は2年以内に社内ベンチャーを立ち上げると答えた。

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