赤ちゃん同伴のハワイ旅行の疑問に答えるJALバーチャルアシスタントサービス開始

「IBM Watson」を活用したバーチャルアシスタントサービス「マカナちゃん」が期間限定で開始。「ハワイで離乳食を買えるか」など、スマホやPCからチャット形式で手軽に質問できる。

» 2016年12月07日 07時45分 公開
[ITmedia]

 日本航空(JAL)は12月5日、乳児連れのハワイ旅行を検討している顧客向けに、チャット形式で自動的に悩みに回答するバーチャルアシスタントサービス「マカナちゃん」の提供を開始した。日本IBMが協力している。

 同サービスは、乳児向けの空港サービスや機内サービス、ハワイで離乳食を入手する方法といったさまざまな悩みに答える。「マカナ」はハワイ語で「贈り物」という意味。従来はコールセンターやJALホームページなどで情報提供をしてきたが、このサービスを利用すれば、いつでも気軽にPC、スマートフォンを通じて質問できるという。サービス提供期間は12月5日〜2017年1月10日までで、24時間利用可能。

 「マカナちゃん」は、IBMのコグニティブ(認知)技術「IBM Watson」の自然言語分類と対話技術を使って大量の情報を学習し、適切な回答を導き出す。サービス開始にあたって、コールセンターの対応履歴やJALで蓄積してきた旅行関連情報に加え、JALと日本IBMの社員約1万人から集めた想定質問などを活用して学習を進めたという。蓄えられた知見をもとに、今後は顧客とのチャットによる対話で学習を続け、応答精度を高めていくとしている。

 JALでは今後も、顧客との接点となるさまざまな場所やシチュエーションでIBM Watsonの活用を検討しており、IBMと連携しながら顧客満足度向上を図る新サービスの提供に取り組む構え。

Photo 「マカナちゃん」スマホからの利用イメージ。チャット形式で気軽に質問できる

■マカナちゃんURL


 実際に質問してみたところ、「ハワイで日本製の離乳食が購入できるか」など、さまざまな質問に即座に回答した。「ハワイには日本語の通じる小児科はあるか」という質問には、ワイキキに日本語で診療可能な病院があるという情報や、高額の医療費負担となる場合に備えて出発前に海外旅行保険への加入や医師への相談を勧めるなど、有用な情報を含めて回答してくれる。知りたい情報を短時間で手軽に入手できるこのようなバーチャルアシスタントサービスは、今後、さまざまな分野のサービスに利用されていくと予想される。

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