富士通、千葉市でブロックチェーンを活用した地域スタンプラリーの実証実験を開始

富士通が、ブロックチェーン技術を活用した地域スタンプラリーの実証実験を千葉市で実施。千葉県が舞台のライトノベル『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。(俺ガイル)』とのコラボレーションで、地方創生を推進する。

» 2017年03月17日 08時40分 公開
[ITmedia]

 富士通は3月16日、地方創生の取り組みを推進する千葉市の後援、千葉銀行の協賛を受け、ブロックチェーン技術を活用した地域スタンプラリーの実証実験を、3月20日から3カ月程度、千葉市中央区の千葉銀座通りを中心に実施すると発表した。

 実証実験では、千葉県が舞台のライトノベル『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。』(通称:俺ガイル)(著:渡航、イラスト:ぽんかん(8)、小学館発行)とコラボレーションしたスタンプラリーを実施する。作品の世界観を引き出し、スタンプを貯めるだけではなく、体験型の要素を盛込んだイベントを行うという。

 『俺ガイル』は、千葉市周辺の実在する街を舞台に、主人公の男子高校生を中心に展開する学園ストーリーで、作中にも千葉に関連する事物が多数登場する。

Photo 地域スタンプラリーの全体イメージ

 地域スタンプラリーは、地域の金融機関・地場企業や自治体と連携し、その地域に縁のあるアニメ・スポーツ・観光地・グルメなどのコンテンツを活用することで地域に人を誘致する取り組み。

 同社では、スタンプラリーのサービスを通じて、参加者の行動データを収集・蓄積し、分析する。分析したデータは個人を特定できないように加工した状態で地域の金融機関・地場企業や自治体に提供するという。データを活用することで、新商品の開発やマーケティング、地方創生に活用できる地域の周遊経路の最適化などが期待できるとしている。

 また、スタンプラリーにブロックチェーン技術を活用。これにより、履歴の変更が事実上困難になり、過去の全ての取引履歴が残り続けるという透明性と信頼性の高さを実現し、コンテンツ利用料の精算管理、スタンプの発行管理、参加者の動線把握などが行える。

 なお、このイベントを推進するにあたり、千葉銀行とはベンチャー企業と金融機関のマッチングの場である「Financial Innovation For Japan(FIFJ)」を通じて連携し、カレンシーポートとヤマップとは「MetaArcベンチャープログラム」を活用して技術支援を受けるとのこと。また、スタンプラリーのWebアプリケーションの構築などは、富士通内の新ビジネス企画支援プログラム「金融サービスリーンスタートアップ企画プログラム」を活用している。

 同社は今後、日本全国の各地域でさまざまなコンテンツを活用した地域スタンプラリーを実施し、地域の金融機関や自治体とともに地方創生に積極的に取り組んでいくとしている。

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