AIを活用し、スマホで赤ちゃんの便秘チェック――富士通と日本トイレ研究所が実証実験

富士通九州システムサービスと日本トイレ研究所は、便秘を発症する0歳児が多いことから、AIを活用した便のチェックで赤ちゃんの健康をサポートするシステムを構築。実証実験を行う。

» 2017年06月27日 09時00分 公開
[金澤雅子ITmedia]

 富士通九州システムサービスは、日本トイレ研究所と協力し、赤ちゃんの便秘チェックに関するAIを活用した実証実験を実施する。

 日本トイレ研究所は、「トイレ」を通して社会をより良い方向へ変えていくことをコンセプトに活動しているNPO法人。子どものトイレ・衛生教育や、トイレに関わる環境改善などに取り組んでいる。富士通九州システムサービスは、トイレのIoTを通したソリューションの開発など、ITの観点から同研究所に協賛している。

 日本トイレ研究所に寄せられた相談内容によると、便秘を発症する0歳児が多い傾向にあることが分かった。しかし、保護者側に、排便に関する知識が十分にないため、子どもの便秘に気付かず、排便状態の悪化を見過ごしてしまう恐れがあるという。

 そこで、ディープラーニングによる画像解析技術を用いて、赤ちゃんの便を保護者の代わりにチェックし、排便状態を見守り、赤ちゃんの健康をサポートすることを目指す。

 今回「保護者とシステム」、「システムと医師」をつなぐSNSシステムを富士通が開発。保護者がスマートフォンで撮影した、赤ちゃんの便の画像を専用アプリで送信し、医師のアドバイスを仰げる仕組みを構築する。画像データの蓄積や分析は、富士通が提供するパブリッククラウド「ニフティクラウド」を利用する。

Photo 赤ちゃん便秘チェックの活用イメージ

 今回の実証実験は2段階で行う予定だ。第1段階では、医師がクラウドに蓄積された便の画像データを直接確認し、便の健康状態を分類、登録までを実証する。結果はアプリで確認できる。

 第2段階では、クラウドに蓄積された便の画像データをAIが解析し、便の状態の分類結果を医師に提案する。医師はそれを元に分類を決定。AIの活用により、医師の負担は大幅に軽減されるとしている。

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