企業の「働き方改革」は人事部から始めるべき――そう考えるたった1つの理由【新連載】人事×RPAで始める「働き方改革」(3/3 ページ)

» 2017年11月10日 08時00分 公開
[秋葉尊ITmedia]
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3:人事業務の「省人化」

 最後に挙げるのは、昨今急速に普及しつつある「RPA(Robotic Process Automation)」の活用です。先にもお話しした通り、人事部門は企業の中で非常に多忙な部門の1つです。しかし、その業務の内訳を見てみると、定型的な業務に時間を費やしている割合が高いことが多いです。この定型作業を、人間に代わってソフトウェアロボットに代行させられれば、人事部門の大幅な生産性向上が実現します。

 ここで挙げた3つのアプローチをバランスよく実行し、人事部門の生産性を向上させて、働き方改革の実践に向けた検討と実行に移すための時間を作り出すことが、働き方改革の第一歩といえるのではないでしょうか。

photo 人事部門の生産性を高める3つのアプローチ

人事業務の生産性を飛躍的に向上させる「RPA」

 ソフトウェアロボット(RPA)の能力は、処理速度ベースで人間の5倍から20倍以上(※弊社測定値)と非常に高速な上に正確です。24時間稼働させることもできるため、少なく見積もっても、1カ月単位で比較すれば、人間の24倍以上(※弊社推定値)の業務量をこなすこともできると考えられます。

 また、人間のように不満を持ったり、突然退職してしまったりすることもありません。将来のリソース計画を検討するうえでも、確実に計算できる戦力になります。その意味で、RPAは日本が直面している「労働人口激減+働き方改革」の時代を乗り切るうえで、非常に頼りになるソリューションだといえるでしょう。

photo 人間に比べ、RPAが優れているポイントはいくつもあります

 しかし、この有益なソリューションも、導入の方法を間違えてしまえば、お金がかかるだけで効果を生まなかったり、逆に状況をさらに悪化させてしまう可能性もあります。次回以降は、RPAを導入する際の意外な落とし穴や、導入時の留意点について考えていきたいと思います。お楽しみに。

著者プロフィール:秋葉尊(あきばたける)

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株式会社オデッセイ 代表取締役社長


大学卒業後、NECに入社。20年にわたり中堅企業や大企業に対するソリューション営業やマーケティングを担当。2003年5月にオデッセイ入社、代表取締役副社長に就任。2011年4月、代表取締役社長に就任。

ATD(Association for Talent Development)タレントマネジメント委員会メンバー、HRテクノロジーコンソーシアム会員、日本RPA協会会員を務める。

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