凸版印刷、人に共感するチャットbot「BotFriends」開発 大分県と実証実験へ

凸版印刷が、会話のキーワードやタイミングから利用者の感情を推測し、人に共感した回答ができるAIチャットbot「BotFriends」を開発。大分県の健康推進事業の問い合わせ窓口として、実証実験を行う。

» 2017年12月04日 11時00分 公開
[金澤雅子ITmedia]

 凸版印刷は、AI(人工知能)を活用し、人に共感を示す対話型チャットbot「BotFriends(ぼっとふれんず)」を開発した。会話や状況から利用者の感情をくみ取り、共感を示すことで、利用者に安心感を与えるという。

 BotFriendsは、同社の対話型AIソリューション「AI コミュニケータ」シリーズの第2弾として開発されたもの。凸版印刷がコールセンターで培ってきた顧客対応のノウハウをAI用の教師データ作成技術に応用。会話のキーワードやタイミングから「喜び」や「悲しみ」といった利用者の感情を推測し、回答内容に反映する。これにより、利用者の気持ちに寄り添った対応が可能になる。

 例えば、利用者が「結婚したので、必要な総務手続きを教えて」と発話した場合、「喜び」の感情をくみ取り、すぐに用意された質疑応答集通りの回答をするのではなく、まず「おめでとう!」と一言添えて「喜び」の共感を示してから、回答する。

Photo 「BotFriends」を活用した「おおいた歩得(あるとっく)」のチャットbotサービススタートページ(左)と、実際の対話イメージ(右)

 また今回、大分県が県民の健康推進事業として2017年12月1日から実施している「おおいた歩得(あるとっく)」で、事業やアプリに関する問い合わせ窓口の1つとして、BotFriendsの実証実験を開始する。

 「おおいた歩得」の公式サイトやスマホアプリから問い合わせると、大分県のマスコットキャラクター「めじろん」がチャット形式で質問に回答。AIを活用した対話型チャットbotによる利用者の満足度向上とコールセンターの負荷軽減を検証する。

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