町田市、全公立小中学校にChromebookとシンクライアント環境を導入 NTTデータが支援

東京都町田市が、市内の公立小中学校に、NTTデータのシンクライアント環境、Chromebook、LTE回線を組み合わせた学校ICT環境を導入。自由な授業スタイルや校務環境のセキュリティ強化を実現する。

» 2017年12月05日 11時00分 公開
[金澤雅子ITmedia]

 東京都町田市は、NTTデータの協力の下、2018年度から2020年度にかけて市内の全公立小中学校(計62校)に教職員向けシンクライアント環境を導入する。全校への導入に先駆けて、2017年度は2校を対象に、2017年12月4日からタブレット端末「Chromebook」を先行導入した。2018年2月をめどに教職員向けシンクライアント環境の提供も開始する。

 今回活用するICT環境は、NTTデータが構築するシンクライアント環境と、児童生徒および教職員用のタブレット端末「Google Chromebook」、NTTドコモのLTE回線を組み合わせたもの。

 シンクライアント環境により、データをタブレット端末自体に残さないセキュアな環境を実現。また、教職員が利用する学習系ネットワークと、成績情報や個人情報などを扱う校務系ネットワークを物理的、論理的に分離し、情報漏えいや児童生徒などによる重要情報へのアクセス防止を図っている。

 Chromebookは、学習用端末として単体利用する他、シンクライアント環境の端末としても利用。シンクライアントの仮想デスクトップにはWindows環境を提供することで、教職員がこれまでWindows端末で作成した教材などを引き続き活用できるようにした。

 また、LTE回線を利用することで、社会科見学や修学旅行といった校外学習など、場所を問わない自由な授業スタイルや、セキュリティが確保された校務環境の整備と教職員の柔軟な働き方を実現できるという。

 町田市では、ICT機器を活用した効果的な授業の推進と教職員の校務負担の軽減を目的にICT機器の整備を進めており、今回のICT環境を、2017年度に市内のICTモデル校2校(小山ヶ丘小学校、堺中学校)に展開し、2018年度から2020年度にかけて市内の62の小中学校に順次展開していく。タブレット端末は合計約4500台を配備し、シンクライアント環境は市の全教職員約2000人分の接続環境を整備する予定。

Photo 学校ICTソリューションの活用イメージ

 今回の町田市の取り組みは、総務省の「『次世代学校ICT環境』の整備に向けた実証」に採択されており、今後3年にわたり、取り組みの効果を測定し、成果を報告するという。

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