四足歩行ロボ「SpotMini」が建設現場を自律巡回――竹中工務店、フジタとソフトバンクが実証実験

ソフトバンクロボティクスとソフトバンクは、竹中工務店、フジタとともに、建設現場にBoston Dynamics製四足歩行型ロボット「SpotMini」を活用する実証実験を行った。検証結果を踏まえてモジュールなどの開発を進め、2019年夏以降の本格活用を目指す。

» 2018年06月26日 13時45分 公開
[金澤雅子ITmedia]

 ソフトバンクロボティクスとソフトバンクは2018年6月25日、Boston Dynamics製の四足歩行型ロボット「SpotMini」を建設現場で活用する実証実験を、竹中工務店、大和ハウスグループのフジタと、それぞれ2018年6月に実施したと発表した。

 実証実験では、省人化や高効率化を目指して、建設現場を自律的に巡回し、進捗(しんちょく)管理や安全点検などの業務へのSpotMini活用の可能性を検証した。

 今後は、SpotMiniを建設現場で活用するためのデータを収集し、センサーやカメラなどを搭載したモジュールなどの開発を行い、2019年夏以降の本格活用を目指す。

Photo Boston Dynamics製「SpotMini」

 SpotMiniは、2017年6月にソフトバンクグループの傘下に入ったBoston Dynamicsが開発した四足歩行型ロボット。高さ(肩高)約84センチ、重量は約30キロ(腕装着時)、ペイロード(搭載量)は約14キロ。1回の充電で約90分動くという。5角に曲がる自由度の高い腕と認識センサーを使用して物体を持ち上げることも可能だ。

Photo SpotMiniが腕で物体をつかむイメージ(出典:Boston Dynamics

 建設業界では、作業員の高齢化などで人材の確保が課題となっている。また、今後は社会資本ストックの老朽化に伴う維持管理、更新も予測されており、建設現場での革新的な生産性向上や業務効率化を進めていく必要があるという。

 こうした背景を受け、ソフトバンクロボティクス、ソフトバンク、竹中工務店、フジタでは、実証実験を通して建設現場でのロボット活用の効果を検証し、建設業界における生産性向上や業務効率化に寄与することを目指すとしている。

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