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» 2007年08月31日 12時00分 UPDATE

5分で絶対に分かる:5分で絶対に分かるERP (4/6)

[鍋野敬一郎,@IT]

3分 −ERPの成功と失敗

 約十年前に日本市場に登場したERPパッケージは、バブル崩壊後のデフレ経済の中、大手企業を中心に“BPR:Business Process Re‐Engineering業務改革”を実現する手段として積極的に導入されていきました。

 ERP導入は業務プロセスの見直しと、ERPパッケージに組み込まれたグローバル企業の業務ノウハウや機能をベースとした“ベストプラクティス”を、どこまで適用すべきがという決断が求められます。この判断に失敗するとERP導入に失敗することになります。

 当然のことながらパッケージは出来合いの機能しか実装しておらず、それも欧米企業のものをベースとしています。グローバル展開する企業では、適用可能な機能も多数あり海外市場で利用するシステムとして親和性も高く高い導入メリットがあるのですが、国内市場が中心でさらにその企業独自の特殊なプロセスが多くある場合には「ERPパッケージに合わせて業務を変更するか、ERPパッケージを業務に合わせて改変するか」という二者択一を迫ることになります。

 ERPパッケージの導入には、必ず業務プロセスの見直しや標準化と“チェンジマネジメント”と呼ばれるシステム利用者の意識改革が導入効果を高めるために必要なのですが、従来システム同様にERPパッケージを業務に合わせて改変すること(不足する機能を追加開発するアドオンや、ソースコードを改変するモディフィケーション)を選んだ場合、本来のERPパッケージの機能を殺してしまうこととなり莫大な投資をしたにもかかわらず、期待したレベルの効果が出ないという事態が起こります。

 さらに、ERPパッケージの保守運用にはしっかりとした運用体制の構築や、導入したパッケージのバージョンの保守サポート切れに伴うアップグレードなどが必要となります。ERPの導入を成功させるためには、適用率の高いERPパッケージの選定、優れた導入ベンダの選定、導入体制、運用に配慮する必要があります。継続的に導入効果を高めるためにはさらに業務改革、標準化、意識改革などが求められます。

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